◆米大リーグ ダイヤモンドバックス5×―4ドジャース(23日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が23日(日本時間24日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦に「1番・投手、指名打者」でフル出場し、投げては今季最長で最多の6回91球を投げて5安打無失点、8奪三振の好投を見せて2勝目(1敗)の権利を持って降板したが、救援陣が4点のリードを守れずにサヨナラ負けを喫し、2勝目とはならなかった。ドジャースは4点差を守れずに課題の救援陣が崩壊し、地区優勝へのマジックは「3」で変わらず、最短の優勝決定は25日(同26日)となった。

 1点リードの9回にスコットを投入したが、連続の四死球で無死一、二塁のピンチ。犠打で1死二、三塁にされると、バロッサの左犠飛で同点。さらには2死二塁からペルドモに左前打を浴び、一気に二走がサヨナラのホームに生還した。

 大谷は2回まで1人の走者も出さずに3三振を奪う最高の立ち上がりを見せた。3回先頭・トーマスの打球速度105・8マイル(役170・3キロ)の強烈な打球がグラブをはじいて内野安打となり、ベンチからはロバーツ監督やトレーナーらが出て状態が心配されたが、大谷は笑顔を見せて続投すると、無死一塁から3者連続三振を奪った。

 4回も先頭打者のマルテに中前安打を許したが、この日最速101・2マイル(約162・9キロ)でキャロルから見逃し三振を奪うなど後続を抑えて無失点。5回は1死一塁から軽快なフィールディングで投ゴロ併殺打を奪った。今季初めて上がった6回のマウンドでは2安打を浴びたが、最後は2死一、二塁でモレノを中直。小さくうなずいてマウンドを降りて、6回5安打無失点、8奪三振で2勝目の権利をつかんで、マウンドを救援陣に託した。

 打線は2回にT・ヘルナンデスの25号ソロで先制すると、6回には先頭・大谷の四球をきっかけに2死一、二塁のチャンスを作ると、再びT・ヘルナンデスが右中間へ2点適時三塁打を放ってリードを3点に広げた。7回にはバッテリーを組んでいたロートベットが右翼へ1号ソロで4―0となった。

 だが、大谷がマウンドを降りた直後の7回。

2番手左腕のドライヤーが2死一塁からマキャンに中堅フェンス直撃の適時二塁打を浴びて1点を失うと、代わったエンリケスが代打・デルカスティーヨに4号2ランを被弾。1点差に迫られた。

 1点リードの8回には、4番手のベシアが登板も1死から2者連続四球。ダイヤモンドバックスは重盗を仕掛けたが、ロートベットが一塁走者を刺して2死三塁となると、アレクサンダーを空振り三振。ピンチを乗り切ったが、逃げ切ることはできずにまさかのサヨナラ負けを喫した。

 あす24日(同25日)には右肩痛で5月から負傷者リスト(IL)に入っていた佐々木朗希投手(23)がリリーフでメジャー復帰する見込みだ。9月に入ってリリーフ陣は苦しんでいるとあって、朗希には救世主としての役割が期待される。

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