◆札幌六大学野球秋季リーグ戦第2節第4日 札幌大3―1札幌国際大(24日、大和ハウスプレミストドーム)
札幌大が3―1で札幌国際大に勝利して8勝目(1敗)を挙げ、25日の最終戦を残して2季ぶり34度目の優勝を決めた。昨秋の明治神宮大会後に就任した元ヤクルト・佐藤真一監督(60)とともに1995年以来30年ぶりの秋季リーグ戦連覇を達成。
2点リードで迎えた9回2死。左中間を破る長打を打たれたが、伊藤翼中堅手(4年=白樺学園)の好送球で三塁タッチアウト。111球を投げ抜いた宮田は、右拳を握って歓喜の輪に加わった。昨秋は2番手投手。今秋はエースとして優勝に導き「最上級生らしいところを見せられるように頑張りました」と白い歯がこぼれた。
2位に2勝差をつけ、マジック1で迎えた一戦。大一番を託された右腕は「今日は最後まで投げきりたい思いがあった」。終始140キロ台前半~中盤のスピードをキープし、凡打の山を築いた。8回には薬指から出血するアクシデントがありながら、9回も続投。同じ苫小牧中央出身で1学年上の日本ハム・根本悠楓、1学年下の広島・斉藤優汰らプロ入りした先輩後輩の練習量に刺激を受けて成長を遂げた背番号「18」が、リーグ制覇の立役者となった。
昨秋の明治神宮大会後、佐藤監督が総合コーチから昇格。プロだけでなく大学、社会人でアマチュアの最高峰を経験してきた指揮官は、集合時間などチーム内の規律をより厳格した。さらには、札幌大谷の監督として甲子園2度出場の船尾隆広氏(54)をヘッドコーチとして招へいし、指導体制も強化。就任後2季目で頂点に立ち「去年とは違った優勝でしたね。今年は船尾が来てくれたので、肩の荷が半分下りたような気持ち。ちょっとは楽でしたね」とうなずいた。
昨秋の明治神宮大会は、初戦で天理大に1―2で惜敗。宮田は2番手で登板し、4回無失点と好投した。野手も当時のスタメン7人が残っており、「もう一度、自分の代でも神宮に行けるように頑張りたい」。2年連続の秋の大舞台まであと2勝。気を引き締めて、頂上決戦に向かう。