東都大学野球秋季リーグ戦第2週第1日▽亜大6ー2駒大(24日・神宮)

 亜大はドラフト上位候補に挙がる最速152キロ右腕・斉藤汰直(たいち、4年)が駒大を8安打10三振2失点に抑えて完投し、今季初勝利を挙げた。

 143球を投げ抜いた。

斉藤は、エースのプライドを胸にマウンドに最後まで立ち続けた。「開幕週に連敗したので、今日が一番大事だと分かっていました」。中大との開幕戦で先発したものの、6回途中3失点。この試合では正村公弘監督(62)から「代わるか?」という打診を何度か受けたが、首を縦には振らなかった。8安打2失点、10三振を奪う快投だった。

 今年から本格的に習得に取り組んだフォークがさえた。4回1死満塁、5回1死二、三塁のピンチは、いずれもフォークを決め球に空振り三振で2つ目のアウトを奪った。「狙って取りました。春より自信を持って投げることができています」と斉藤は胸を張った。

 直球にも力があり、9回に140キロ台後半を計測。視察したスカウトからは「1位もあっていい」との声が漏れた。「ドラフト1位でプロに行きたいと、入学当時から思っていました」と斉藤。

20年秋以来の優勝と自身の夢の実現へ、神宮で進化した姿を示し続ける。(浜木 俊介)

 ◆斉藤 汰直(さいとう・たいち)2003年12月7日、兵庫県生まれ。21歳。武庫荘総合では1年秋にベンチ入りし、2年秋から背番号1。3年夏は4回戦敗退。亜大では1年春からリーグ戦に登板し、通算40試合9勝12敗。

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