◆パ・リーグ ロッテ5―0西武(24日・ZOZO)
初完封がかかった9回のマウンドを前に、ロッテ・木村は建山投手コーチに「行かせてください」と続投を直訴した。自信も余力もあった。
150キロ超の直球にスプリット、カットなどの変化球もさえて7回1死まで完全投球。試合途中、ロッカールームに戻った際、友杉に「ヒット、ゼロやん」と言われ大記録を意識した。滝沢に中前安打を許して偉業はならず。「あそこまでいったら抑えたかった」と本音を漏らしたが、被安打3で今季136試合目にして完封一番乗り。チームは15年ぶりの3戦連続完封勝利だ。
霞ケ浦高から23年ドラフト3位で入団。「ポスト佐々木朗希」の1人と期待された2年目右腕は今季、救援でプロ初登板初勝利を挙げ、初完封までやってのけた。「この1勝を自信にかえてやっていきたい」。最下位に沈むロッテだが、来季に向けて明るい光が差し込んだ。(阿見 俊輔)