◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(55・3キロ以下)8回戦 小国以載―タッタナー・ルワンポン(10月1日、東京・後楽園ホール)

 10月1日に東京・後楽園ホールで開催される「TREASURE BOXING PROMOTION10」の前日計量が30日、都内で行われ、メインイベントのスーパーバンタム級8回戦に出場する元IBF世界同級王者・小国以載(37)=角海老宝石=が55・2キロ、対戦相手のWBC世界同級14位タッタナー・ルワンポン=タイ=が55・0キロでクリアした。

 小国は5月20日、WBOアジアパシフィック同級王者・村田昴(28)=帝拳=に挑むも6回TKO負け。

今回が再起戦。「ラストチャンス」の覚悟で臨む。

 「ほんまに最後のチャンスですね。もう。だからもう負けられないっすね。何が何でも勝ちたい。ほんま、どんな勝ち方でもいい。相手が俺の頭を打って『あー、手が折れた』とかって言ったら、喜ぶかも。勝ってもうた、って(笑い)。それぐらい勝ちたい。格好とか形とかどうこうじゃなくて、勝ちたいです」

 対戦相手のタッタナーは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=との対戦を2度キャンセルしたサム・グッドマン(オーストラリア)と昨年7月に対戦し判定負けしたのが唯一の黒星だ。戦績は、小国が22勝(9KO)4敗3分け、タッタナーが26勝(16KO)1敗1分け。

 「相手は出て来ると思うんで、走り回りたいですけど、走り回れるスタミナがあるかな。年なんで(笑い)。とにかく打ち合いは避けながら、でも絶対にそういう展開にはなると思うんで、勝負するところは勝負に出て。どっかでボディーを効かせられたら」と勝利への青写真を描いた。

 岩佐亮佑(セレス)に破れて世界王座のベルトを失ったのが8年前。37歳になった。

 「自分のボクシングができなくなったら気持ちよく引退する時かなと思うし、勝てたらまたその先も見えてくる。自分のボクシングも見つめ直さないといけないが、やっぱり自分のボクシングを貫いて勝負したい。負けたんならしょうがないし、勝ったらまだできるんやなっていうのを、今回はやりたいですね」

 7月には、46歳のパッ元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)が約4年ぶりの復帰戦でWBC世界ウエルター級王者マリオ・バリオス(30)=米国=に挑み、引き分ける大健闘を見せた。37歳の元IBF世界スーパーフェザー級王者・尾川堅一(帝拳)、36歳の世界4階級制覇王者・井岡一翔(志成)もリングに上がり続けている。

 「やっぱりパッキャオすげえなって。でもベルトの数が違うやん。

俺もそれぐらい持っていたらいけてるけど、1個やもん」と笑いながらも、「日本で自分らの年で言ったら、元世界王者の尾川さんや、井岡さんも同期ですし。やっぱり刺激をもらえるし、『あいつらもやってんねんから頑張りたいな』みたいなものはありますね」と目を輝かせた。

 セミファイナルの日本同級挑戦者決定8回戦では同級2位・池側純(27)=角海老宝石=と同級3位・細川兼伸(22)=ワタナベ=が対戦する。

 戦績は池側が8勝(2KO)1敗2分け、細川が9勝(6KO)1敗1分け。

 また同興行内では、元世界2階級制覇王者・京口紘人(31)=ワタナベ=の引退式も行われ、同い年でライトフライ級での世界2階級制覇を目指す元WBO世界ミニマム級王者・谷口将隆(31)=ワタナベ=とスパーリングを予定している。

編集部おすすめ