◆近畿学生野球秋季リーグ▽第5節3回戦 奈良学園大5―0和歌山大 (3日・GOSANDO南港)

 近畿学生野球は奈良学園大が和歌山大を5―0で破り、3季連続47度目のリーグ優勝を決めた。4番の松林克真一塁手(4年)=履正社=が2回、決勝打となるリーグ通算6本目の先制ソロ。

先発の矢川幸司郎投手(3年)=日本航空石川=が9回1安打で完封した。初の明治神宮大会出場を懸け、31日からの関西地区大学選手権に挑む。

 優勝が懸かる一戦で、松林はしっかりと4番の仕事を果たした。2回先頭。内角高めの直球を捉え、左中間スタンドに運ぶ先制弾だ。「1本の本塁打が勝敗を分けると思っていた。1打席目に出て良かった」。納得の一発だった。

 9月30日の2回戦で9回2失点に抑え込まれ、自身も4打数無安打に封じられた和歌山大・田中輝映投手(4年)=向陽=を攻略した。「速い球ばかり打っていると、体の開きが早くて間が取れなくなる」と、変化球にも意識を置いて対策。6回には自身も死球で一挙4点に絡み、難敵から計5点を奪ってマウンドから引きずり下ろした。

 大学卒業後は社会人野球に進む。

NPB入り志望だったが「大学日本代表選考合宿で立石正広(創価大)らのプレーを見て、今の自分の実力では勝負できない」と痛感。「さらにレベルアップして、ドラフト上位候補と言ってもらう」と、2年後の指名に目標を切り替えた。ただ、まだ大学でなすべきことが残っている。「あと1か月、頑張り続けたい」と、昨秋逃した神宮大会切符獲得へ、照準を定めた。(藤田 芽生)

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