大相撲で史上3人目となる英国出身(1997年中国返還前の香港を含む)力士を目指して、16歳のニコラス・タラセンコが夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)の新弟子検査を受検することが14日、分かった。この日、湊部屋の師匠・湊親方(元幕内・湊富士)と日本相撲協会の面接を受けて突破した。

新弟子検査の体格基準は既に大きく超えており、内臓検査で問題がなく、興行ビザを取得すれば、早ければ7月の名古屋場所で初土俵を踏む予定だ。

 初々しいスーツ姿と朝に刈ったという丸刈りの16歳は安堵(あんど)した表情で面接を終えた。1月の初場所では不合格だっただけに「良かったです」と笑み。昨年6月に来日して研修生生活をし、日本語で協会の理事に自己紹介、部屋の住所、師匠の名前、柔道などの競技経験を答えたという。湊親方は「さすが16歳。日本語の上達も早い」と目を細めた。

 3月の春場所は腹痛のため宿舎のある大阪から埼玉にある部屋へ1人で帰京。兄弟子と稽古することもできず、「本場所をテレビで見ていた」という。190センチ、120キロという恵まれた体格を持つが、現在は四股、すり足など基本をたたき込まれている。それでも三段目力士に申し合いで勝つこともあるなど、潜在能力は高い。「将来、僕が横綱になって、英国出身の力士が増えればいい」と目を輝かせた。

 しこ名は栄誠(えいせい)になる予定。

祖父の名前の発音から父・ジョージさんが考案したという。現在も日本語を勉強しており、ひらがなはほぼ読め、カタカナも少しずつ学んでいる。好きな食べ物は唐揚げで、同親方は「若いよね。食事ではどんな料理でもとりあえず挑戦するし、みんなおいしいと言ってくれる」と太鼓判。青い目をした16歳が角界での第一歩を踏みしめた。

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