25~26年シーズン限りで現役引退したノルディックスキー複合で五輪3大会連続メダルの渡部暁斗(北野建設)が23日、都内にある日本オリンピック委員会(JOC)を訪れ、橋本聖子会長と会談した。

 会談では、直接、引退を報告したほか、JOCとともに主催するシンボルアスリートソーシャルアクション「渡部暁斗 LAST JUMP powered by you」(6月6日、長野・白馬)の実施についても話し合った。

 イベントは渡部暁のラストジャンプを飛ぶために、リフトを動かすための電力をみんなで発電してもらうという企画。「今、応援してくださったファンと小中学生に受けたイベントを企画しています。発電するには自転車でサイクル発電することが必要。みんなで発電してもらって1本飛ぼうと。発電するにはどれくらいの労力が必要なのかということを自転車発電することによって体験してもらって、スポーツを楽しみながらそれを通して気候問題についても学んでいただきたいなと。その説明を橋本会長にさせていただきました」と話した。

 橋本会長と言えば、スピードスケート、自転車で五輪に7度出場したレジェンド。自転車発電するには大きな力になるはず。会談では参加を打診し、「元自転車のオリンピアンでもあるのでその健脚を生かして手伝ってもらえませんか」と話したところ、返事は「会長も忙しい方。『可能であれば』と全然、分からないぐらいな感じでしたが、本当にきてくれたらうれしいなと思います」と期待した。

 渡部暁は、現役時代、17歳で06年トリノ五輪に出場すると、14年ソチ大会から22年北京大会まで五輪3大会連続でメダルを手にした。また、W杯では荻原健司に並ぶ通算19勝と、自身が話し続けてきた「コンバイン道」を貫き通し、約20数年にわたり複合界をけん引してきた。

 25年10月に現役引退を正式に表明し、迎えた25~26年シーズン。自身最後の五輪となった2月のミラノ・コルティナ五輪では、個人ノーマルヒル11位、ラージヒル19位、山本涼太(長野日野自動車)と組んで挑んだ団体スプリントでは6位に入った。3月のW杯最終戦を終えた帰国後は「幸せな競技人生だった」と振り返っていた。

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