にぎわうはずの大型連休に、静かな選択が広がっている。外に出るより家にとどまる。

背景にあるのは、家計をじわりと圧迫する物価高だ。華やかな行楽シーズンの裏で、暮らしの重みが増している。

 クラシル株式会社の調査によると、2026年のゴールデンウィークを自宅で過ごすと答えた人は62.1%に達した。国内旅行や宿泊は8.3%にとどまり、移動を控える傾向が鮮明だ。理由として41.6%が原油高に伴うガソリン代や交通費の上昇を挙げており、費用負担が行動を左右している様子がうかがえる。

 物価上昇の実感はさらに広い。回答者の97.6%が日常生活で値上がりを感じており、食費が増えたとする人は76.0%に上る。中でも月3000円以上増えたとする回答が53.4%を占めた。連休中に予算を削る際、最初に見直されるのは外食費で20.5%が選択したが、自炊に切り替えても食材価格の上昇が家計を圧迫する構図は変わらない。

 自宅中心の連休は、別の負担も生む。最大のストレスとして36.0%が挙げたのが、毎日の献立を考えることだった。外食を控えるほど調理の回数は増え、準備の手間が積み重なる。

過ごし方のマンネリ化を挙げた18.2%を上回り、食卓にまつわる悩みが際立つ。

 負担の偏りも見逃せない。30代から40代の子育て女性では52.1%が献立作りに苦痛を感じている。「予算を減らす場合に真っ先に削るもの」として外食費21.7%、衣服や自分への支出21.2%が並び、家計をやりくりする姿が浮かぶ。一方、60代以上では27.2%が削る予定はないと回答し、世代間で節約意識に差があることも明らかになった。

 調査は節約アプリ利用者9163人を対象に実施された。連休の過ごし方一つをとっても、経済環境の影響は小さくない。にぎわいの陰で、家計と向き合う時間が増えている。

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