政府は2026年春の褒章受章者を28日付で発表し、学術やスポーツ、芸術の功績者に贈呈する紫綬褒章に、俳優の吉田鋼太郎(67)らが選ばれた。

 吉田は、舞台「リア王」などシェークスピア劇での表現力などが評価され受章した。

 知らせには耳を疑ったといい「これからの責任が重くなる」とかみ締めた。点数が出ない仕事という役者を続けて約50年。「大丈夫だよ、というお墨付きをもらった。この自信を糧にして、仕事にまい進していこうという勇気をもらえた」と感謝した。師匠の演出家・蜷川幸雄さん(享年80)にも心の中で報告。5歳の長女は絵を描いてくれたという。

 5月5日から「リア王」で3度目の主演。「感情の振幅がとてつもなく大きく、体力と精神力、知力をフル回転しないといけない」と病みつきになっている。上智大の入学式に向かう地下鉄の混雑が耐えられず、のちに中退した思い出を振り返り「毎日の稽古の苦しさには耐えられている。この道に入って良かった」とかみ締めた。

 シェークスピア劇は高尚とされるが、とにかく客に楽しんでもらうことがモットー。根底にある知性を大事にしつつ「涙と笑いと感動の3つがないとやる意味がない」と言い切った。

 目標は、ライフワークでもある「リア王」を80代で演じること。「90代でも100歳でも、やれるものならやりたい」と無尽蔵の意欲を見せた。

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