「闇バイト」による凶悪犯罪が社会問題化する中、警察庁や総務省などは「募集段階での遮断」と「個人情報の保護」を最重要課題として位置付けている。闇バイトの勧誘を未然に防ぐためには、「個人」、「企業」、「社会制度」の3つのレベルで、複合的な対策を講じる必要がある。

 ◆個人レベルの対策 危険な募集文面の看破

 最も重要なのは、SNSなどの求人に潜む危険信号を察知すること。特に以下の文言が組み合わさっている場合、極めて危険度が高い。

 「即日現金」

 「高額案件」

 「ホワイト案件」

 ▼「受け子」「運び」といった犯罪を暗示した隠語 ほかに「Signalで連絡」 「Telegramで連絡」など匿名性が高い通信アプリへの移行要求がある。

 ▼「身分証送って」という個人情報の要求

 履歴書不要で異常な高額報酬を提示し、通信アプリへの移行や身分証(運転免許証、学生証、マイナンバーカードなど)の画像送信を急がせる手口は典型的な手口として知られる。警察庁は「一度、個人情報を渡すと、脅迫され抜け出せなくなるケースがある」と強く警告している。

 ◆社会・家庭レベルの対策/若年層への徹底した防犯教育

 近年はX、Instagram、TikTokなどを経由した勧誘が多発する。若年層に向けたSNS教育が急務だ。海外の犯罪対策機関でも「犯罪組織は求人形式で接触してくる」という認識が一般化している。

 ▼家庭、学校では以下の点を具体的に指導する必要がある。

 「荷物を運ぶだけ」

 「名義を貸すだけ」

 「ATMで受け取るだけ」といった安易な行為でも共犯に問われる。知らないアカウントからの接触は、すぐにブロックしたり、アカウントを削除するなど即効性のある対策が必要だ。勧誘を受け、強盗殺人事件に発展した場合、成人の法定刑は「死刑又は無期拘禁刑」のみ。

極めて重い刑事責任を問われことになる。

 ◆企業レベルの対策と相談窓口の活用

 プラットフォーム企業側では、SNS監視による偽求人の通報体制や削除の強化が求められる。 「高額即金」

 「安全」

 「身分証必要」

 「Telegram移行」

 などのキーワードの組み合わせをAIなどによる自動検知する仕組みの導入が有効とされる。

 また、既に応募してしまった場合であっても、犯罪に加担する前に直ちに相談することが極めて重要だ。警察庁では「抜けたい」と申し出た者に対する保護対応を行っている。

 その場合は、「110番(緊急時)」か、#9110(警察相談専用電話)に電話する。同庁は「闇バイトに応募してしまっても、犯罪に加担する前に相談してほしい」と強く呼びかけている。取り返しのつかない事態に陥る前に、公的機関に助けを求めることが最大の防御策だ。

編集部おすすめ