多古町の「道の駅多古あじさい館」のレストラン前に、テイクアウト専門のカフェ「多古米糀多古蔵(たこまいこうじたこぐら)」がオープンした。ブランド米「多古米」の米こうじや規格外野菜を活用したスイーツを提供。
日本の伝統的な発酵文化とフードロス削減につながる取り組みを掛け合わせ、同町の食の魅力を成田空港を利用する訪日外国人らに発信する。
(中瀬健太)
 メニューは、多古米の玄米こうじで作った甘酒が香るふわふわのソフトクリーム「多古米糀ソフト(玄米)」(税込み550円)や、規格外のイチゴや小松菜を活用したスムージーなど7種類を用意した。
 企業の社員が一定期間、地方自治体でノウハウを活かして地域活性化に取り組む総務省の支援制度「地域活性化起業人」として、今年4月から同町で活動する発酵まちづくりプロデューサーの川浦智子さんが商品開発に携わった。川浦さんは「砂糖に頼らず、米こうじが生み出す自然な甘みを感じていただければ」と呼びかける。
 メニューの中でも存在感を放つ同町特産の大和芋をソフトクリームと一緒に味わう「やまと芋ソフト」(同550円)については「大和芋は和食の食材というイメージがあるが、実はミルク系とも非常に相性が良い。生クリームと合わせると独特のコクやなめらかさが生まれることからヒントを得た」と説明する。
 近年は健康志向の高まりとともに発酵食品の価値が見直されている。一方で、同道の駅の吉河智彦社長は「農業現場では味や品質には問題ないが形や大きさが理由で流通に乗らない規格外の農産物が発生している」と地域課題を挙げる。
 今後も季節に応じた野菜を取り入れたメニューを展開していく予定で「地産地消の推進や持続可能な地域づくりにも貢献していく。多古蔵は単なる製造販売の場にとどまらず、町の魅力を発信する観光拠点として成長していきたい」と意気込む。
 オープニングセレモニーに参加した平山富子町長は「新たな観光コンテンツを通して国内外の観光客や町民の皆さんに愛されて、町に訪れるきっかけになれば」と期待を寄せた。同カフェの営業時間は午前10時~午後4時。
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