レスリング 明治杯全日本選抜選手権 第1日(21日、東京・駒沢体育館)

 世界選手権(10月・バーレーン)代表、愛知・名古屋アジア大会(9月)選考会を兼ねて行い、男子グレコローマンスタイル63キロ級で24年パリ五輪60キロ級で金メダルを獲得して以来、1年9か月ぶりに実戦した文田健一郎(ミキハウス)が、決勝に進出した。

 五輪後、今大会が初の実戦となったが、初戦だった準々決勝でバッティングで左まぶたの上を切ったが「初心に返った感じがしていいな」と試合中の負傷でさえ、戻ってきたうれしさに変え、あっさり勝ち上がると、準決勝も昨年のインカレ2位の屶網(なたみ)剣勝(拓大)を7―1で圧倒して勝ち上がった。

 久々の復帰に文田は、「もっとプレッシャー感じると思っていました。もっと形を忘れちゃったりしているのかなと思っていたけど、落ち着いて周りのこともみながら試合をコントロールできているなという実感はあります。1番大きなテーマは試合に出る。まずはマットに立って自分のパフォーマンスを出すことをやってきたい」と手応えを話した。

 復帰を予定していた昨年12月の全日本選手権はケガのため出場できずにここまで出場が延びた。「天皇杯で63キロ級でと思っていたが、ケガで棄権せざるをえなかった。今の自分の実力を考えた時に63キロで出場しようと決めて、ここまで試合に向けて神経を研ぎ澄ましてやってきた。すごく気持ち良く楽しくできています」と振り返った。

 会場には妻と2人の娘が駆けつけ、長女からは「パパ頑張れー」の声が何度も飛び力をもらった。「子どもがいる中で現役をするっていうのが特別なこと、大事なことだと感じていたので、今回は見せたいという思いが一心にあって。それこそ、次女も気づいて、まだ1歳なんですけど、レスリングをやっていて良かったなと思う瞬間」とパパとしての顔ものぞかせた。

 今回は非五輪階級のためアジア大会代表はない。

世界選手権代表は22日の決勝で勝ち、さらに、全日本選手権の覇者、田南部魁星(ミキハウス)とのプレーオフでも勝利しなければいけない。「出るからには一番になりたい。どんな大会、場面でも、どんな内容でも一番になりたいっていうのが僕の性分なので。本当にもう一回金メダルを取りにいきたいです」と28年ロサンゼルス五輪での連覇に向けて誓いを立てていた。

編集部おすすめ