◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 今年の巨人は開幕から若手が躍動している。阿部監督が打撃指導して即、好結果が出ることが何度もある。

佐々木に神宮での試合前練習で助言すると、その日に本塁打。浦田には練習日にマンツーマンで修正ポイントを伝え、翌日に21打席ぶり安打が出てトンネル脱出につながった。どんな教え方をしているのか。気になって聞いてみると、若手の能力を引き出すスタイルが見えてきた。

 「方法を伝えているだけで、こうしろとは言っていない。これを直すにはこういう方法もあるよ、っていう。引き出しを増やしていくことが大事だからね」

 上から目線の一方通行ではない。「こうしなさい」ではなく「こういうやり方もあるよ」と矯正のヒントを与えるイメージ。その方が聞く側も、話がスッと入ってくるはずだ。

 現役時代は通算2132安打、406本塁打。不調時に立て直す修正法を数多く持っていた。持ち前の長打力を発揮できていないと見た佐々木には、打球が上がる構え方のコツを伝授。

同じく左打者の浦田には、自身がルーチンとしていたツイスト打法や三塁側へのファウル打ちを薦め、バットを持って実演もした。

 岡本がメジャー移籍して「新しいチームを作る」と掲げる今季。若手を積極起用し、失敗を恐れずチャレンジするよう呼びかけている。様々な練習方法を提示するのは「良い時ばかりじゃなく悪い時もあるから。そういう時にあっ、これやろうって思い出せるかだよね」と少しでも良い方向に導きたいとの思いから。勝利を目指しながら、フレッシュな選手の育成にも阿部監督なりのアプローチで挑んでいる。(巨人担当・片岡 優帆)

 ◆片岡 優帆(かたおか・ゆうほ) 08年入社。G担16年目。キャップ4年目。

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