◆第93回日本ダービー・G1(5月31日、東京競馬場・芝2400メートル)追い切り=5月27日、栗東トレセン

 皐月賞4着からダービー制覇を狙うアスクエジンバラ(牡3歳、栗東・福永祐一厩舎、父リオンディーズ)はCWコースに入った後に坂路を単走し、57秒1―12秒1をマーク。共同会見に出席した福永調教師の一問一答は以下の通り。

 ―皐月賞を振り返って。

 「勝つにはここしかないというポジションで競馬をしてくれましたし、レース前にジョッキーと細かく打ち合わせした訳ではなかったんですけど、自分が思うベストポジションにいてくれました。その中で、文句なしの競馬をしてくれましたんでね。これで勝てなかったら仕方ないという競馬をしてくれました」

 ―レース後のダメージは。

 「それが思っていたよりも軽くて、レース後のコンディションが良かったです。一旦短期で放牧には出しましたけど、非常に立ち上げはスムーズでしたし、帰厩して初日からの動きも良かったですね」

 ―1週前追い切りについて。

 「岩田ジョッキーが落馬負傷されたんで、その週の火曜日から息子の岩田望来ジョッキーがまたがって調教をつけてくれました。先行馬を見る形で後ろから追いかけて、最後にある程度負荷を(かける)という指示だったんですけど、普段の馬の動きからすれば、少し物足りないような動きではありました。ジョッキーが言うには、先行馬を追い抜いた時に少し気を抜くような面を見せたので、ステッキで鼓舞して気を抜かないようには乗りましたと聞きました。もっと良い動きをするかなとは思ったのは正直なところです」

 ―日曜日は岩田康誠ジョッキーが騎乗。

 「素晴らしい動きしていましたね。単走だったんですけど、やっぱり完全に自分仕様にしてるんでしょうね。

なんかボタン作ったんじゃないですか(笑)。本当に岩田康誠ジョッキーが乗ると10秒台を馬なりで出しますね。岩田望来くんが乗ってくれたときはステッキ入れ11秒8ですからね。普通は併せ馬した時の方がいい動きをしやすいんですけど、岩田康誠ジョッキーが持ってる特殊スキルというか、密接なコンタクトを取ることで、完全にその自分仕様に仕立て上げるというスキルを持っているジョッキーです。馬自身がやはり岩田康誠ジョッキーの馬になってきたっていうことだと思います」

 ―最終追い切りについて。

 「調教もしっかりできていますし、日曜日も(6ハロン)84秒ではありますけど、全体の時計で最後は10秒8で馬なりで動いていましたので、最終(追い切り)はレースに向けて疲れを残さないことを主眼に置いた調整で良いというのはジョッキーと話し合って決めたことでした。坂路で時計が速くなることはもうないんですよね。あれだけ毎日またがってくれているので、ムキになっていくこともないです。時計もそんなに決めずに行ったんですけど、大体ジョッキーもイメージ通りの感じではいけたとのことです」

 ―トレセンでできることはほとんどやった。

 「って言ってました」

 ―馬体重の増減が少ない。

 「実は変化していて、輸送で結構減るんですよね。20キロぐらい減りますね。

ただ、輸送中に発汗が多かったりとか、イレ込んでたりとかはないんですよね。輸送するとそれぐらいの馬体重の減少があるんで、それを見越した上で輸送前に調整しているんですけどね。今回はいつもよりは多めには設定していないですね。どれぐらい減るかですけど、正直今トレセンにいるような、470キロで推移しているんですけど、この体で使いたいのが正直なところです。ただ、まだ3歳と若いですから、輸送で10キロ以上減るという面は、どう対処するかというより、精神的な成長待ちというところもあるのかなと考えています。仮に、今回体が減ってしまったとしてもそれは仕方のないかな。馬体重を維持するよりも動きの質を高めていくところに主眼を置きました」

 ―距離について。

「もともと2000メートルくらいまでの馬かなと思っていたんですけど、岩田康ジョッキーが乗ってくれたことによって、非常に落ち着きと自在性が生まれました。その後の京都2歳S以降のレースを見ると、距離延長しても対応できるような下地を作ってくれてます。皐月賞でベストポジションはここだっていうことを設定して、スタートしてから取りに行って、取りに行った中でも折り合いがついて、最後まで脚が使えたところは、今回距離が伸びる2400メートルに向かうにあたって、ジョッキー視点から見ると次が楽なんですよね。出していって折り合いが付いて伸びるというのがあると、次2400メートルで普通のスタートでも良い位置を取りやすくなるのでね。皐月賞も勝ちに行く競馬ではありましたけど、ダービーに向かうにあたっても、不安がなくなるようなレース内容だったと思います」

 ―左回りは。

 「サウジアラビアRCで経験はしていますけど、あれは左回りがダメだった訳ではなかったですね。1600メートルのリズムにうまく対応できなかったので、そんなに心配はしてないですね。そもそも左回りに変わること自体、生き物としてマイナスになることは確率が低い生き物ですから、そんなに心配していないです」

 ―開業3年目でダービーへ。

 「非常に幸運なことだと思いますし、そういったレベルの馬を預託していただいてるからだと思います。自分としては有力馬の内の1頭かなと思っていたんですけど、想定人気が11番人気だったんで。それにへそ曲げて岩田くんは今日会見を断っていました(笑)。キャリアが豊富で、かつ連勝してきている馬ではないので、人気しないタイプの馬かなと思っています。ただ、いつも人気以上の結果を出してくれてますのでね。人気は岩田康ジョッキーは結構気にしてましたけど、自分はあまり何も気にしていないです。あくまで良い状態でこの大一番のダービーに迎えるということが、本当に幸運なことだなと思っています」

 ―騎手時代に3度制覇、共通点は。

 「ここに来てぐっと良くなっているかどうかですね。成長過程にある馬の集まりで、その途中に大一番があるんで、そこに向けて良い状態で使うことは難しいと思うんですけど、3頭ともダービーに向けてぐっと良くなっていた印象はあります。

そういう馬がダービーっていう舞台において結果を出しやすい条件の一つじゃないかなと考えています」

 ―状態は上がっている。

 「ずっと岩田康ジョッキーはダービーを最大目標に据えて、そこに向けて仕上げていってるっていうのは常々言っています。皐月賞の時もいい状態ではありましたけど、まだお釣りを残した中での仕上げだとも、ずっと言っていましたしね。本当かどうか分からないですけどね。ホープフルで7割だって言ってましたから。それ多分嘘だと思いますけど。もうちょっとあると思いますけど。でも、ここで100パーセントのところに持ってこれるように、逆算して普段から乗ってるっていうのは常々おっしゃっているので、もう期待しかないです」

 ―抱負を。

 「ダービーに向けてここまで非常に順調に来れていますし、まだレースまで数日ありますので気は抜けないですけども、なんとか今のいい状態を維持しながらレースに向けて最大限のパフォーマンスを発揮できるように丁寧に管理していきたいなと思っています。なによりジョッキーに落馬負傷がありましたし、非常に不安に思った時期もありました。自分も同じような箇所の骨折経験があるので、分かる部分は多分にあります。けれど、あれだけのキャリアと実績があるプロフェッショナルの彼が大丈夫っていうことは、それだけの情熱と思いを注いでくれてますし、自分もオーナーも彼が大丈夫っていうならお願いする、それしか考えていなかったです。

調教見ててもね、問題なく騎乗されてますし、そこは非常に良かったなというか、何も不安を持つことなく、レースは彼に一任して、その結果を待ちたいなと思います」

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