俳優で歌手の内博貴(39)がソロ活動20年目の節目を迎え、映像作品や音楽などに活動の場を広げている。2週連続インタビューの前編は俳優業や、今春から再始動した音楽活動、7月8日に配信リリースする新アルバム「0(ゼロ)」に込めた思いを語った。
インタビューが始まると、「何でも、何でも聞いてください」と飾らない笑顔を見せる。自然体で親しみやすい雰囲気が魅力だ。
2006年からソロ活動に転じて以降、40作品以上の舞台に出演するなど俳優を中心に活動してきた。25年には日本テレビ系「ESCAPE それは誘拐のはずだった」で、約12年ぶりにドラマ出演。以降、同年のフジテレビ系「新東京水上警察」、放送中の日テレ系「君が死刑になる前に」(木曜・後11時59分)とドラマ出演が続く。
「ずっとやってきた舞台はもちろん好きですけど、どこか新鮮に楽しめていない自分がいて。そういうモチベーションでやるのも失礼だし、このタイミングでお話をいただきましたので映像作品に久しぶりに出させていただきました」
「映像だからと言って、舞台とお芝居を差別化することはない」と話しながらも、演じることに真摯(しんし)に向き合ってきた自負がある。
「若い頃はとにかく『与えられたことをやらなきゃ』と、自分のセリフを覚えるのに必死だった。今は物語全体や、相手(共演者)のセリフも隅々まで読み込み、最後に自分のセリフを覚えるようにしていて、プロセスは真逆。ただ、一貫して『楽しい』という思いはぶれていないです」
グループでのアイドル活動や俳優業などを経験してきたが、表現の中で「音楽が一番好き」と言い切る。原体験は、関西ジュニア時代のバンド活動にある。
「事務所に入ってすぐ、14歳の時にいきなりバンドのボーカルを任されて。
ソロでの音楽活動をかねて熱望しながらも「なかなかハードルは高くて」と実現には至らなかった。ソロに転じて20年目の節目に、ようやく道が開けた。
「もうそろそろ限界かな、今年でダメなら(事務所を)やめようと考え始めた時期に、ちょうど音楽活動のお話が来た。本当に不思議なタイミングでした。それならもうちょっと踏ん張ってみようと思いました」
今年3月、テイチクエンタテインメントから新曲「Go Your Way」を配信。7月に新アルバム「0」を配信する。長らく片思いだった音楽活動と相思相愛となり、大事にしたのは「エゴではなくファンファースト」だ。
「アルバムは僕の自己満で作っていない。『昔から僕のことを応援してくれている子が、この曲を入れたら、この曲順なら喜んでくれるかな』と考えて制作しました。僕が曲を出せた喜びはある意味どうでもよくて、ファンの子が喜んでくれるのが一番うれしい」
芸能生活27年分の感謝を込め、リブートした自身の音色を響かせるつもりだ。(ペン・奥津 友希乃)
◆内 博貴(うち・ひろき)1986年9月10日、大阪府生まれ。

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