◆テニス ▽全仏オープン第9日(1日、フランス・パリ)

 女子シングルス4回戦で、4大大会4度の優勝を誇る世界ランキング16位の大坂なおみ(フリー)が、自身初の大会ベスト8を逃した。世界女王のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ出身)に5-7、3-6のストレートで敗退。

全仏の日本女子として、1995年伊達公子以来31年ぶり史上3人目のベスト8進出の快挙はならなかった。しかし、自身初の全仏16強入りで「ここまで勝ち進めたのは前向きな結果」と、敗退にも手応えを感じた。

 スコア上は接戦だが、内容は、パワー、プレーの精度や幅のどれをとっても、大坂が劣勢だった。マッチポイントで大坂の第1サーブは、相手の強烈なリターンで吹っ飛ばされた。「大会の初めから第1サーブの成功率が低かった。他の選手ならやり過ごせたが、彼女では無理だった」。武器の第1サーブが53%しか入らなかった。

 ラリー戦でも、相手に軍配が上がった。コースと速度の緩急で勝負する大坂に対し、相手は、スピードに加え、球のスピン量や弾道、ドロップショットなど、プレーの幅でも上回った。「彼女と対戦する感覚は、言葉で言い表せないほど難しい」。今年だけで、対サバレンカ3連敗となった。

 しかし、大坂は前を向く。

「もちろん、優勝したかった」という。以前なら、敗退に、精神が乱れ、涙を流し、言葉も少なかった。それが、最後まで冷静でいられた。「ある種の悟りに達した。誰かに勝ったり、負けたからって、その度に落ち込んではいられない」。赤土を、時間をかけて克服できてきたように、課題だった精神面も、少しずつ強くなっている。

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