【ナッシュビル(米テネシー州)11日=ペン・岩原正幸、金川誉、後藤亮太、カメラ・山崎賢人】初戦のオランダ戦を3日後に控え、主将のMF遠藤航がケガのためW杯メンバーから離脱した。FW町野修斗が追加招集となり、新キャプテンはDF板倉滉に決まった。
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ボランチを本職とする遠藤航の代役が、なぜFWの町野修斗だったのか。背景には、壮行試合として行われた5月31日のアイスランド戦(1〇0)での「ボランチ」「CB」「左シャドー」の3つのポジションにおける“テスト起用”の成果によるものとみられる。
この試合で後半開始からボランチで出場したDF瀬古歩夢は、「門番」としての役割だけでなく、鋭い縦パスでも存在感を発揮。本職はセンターバックながら、MF久保建英が「素晴らしかった」とうなるほどで、久保はさらに「彼の今シーズンの出来なら、あれぐらいのプレーはできて当たり前」と続けた。
このパフォーマンスにより、かねてオプションとしての瀬古の中盤起用構想を明かしていた森保一監督は、瀬古をボランチの頭数として正式にカウントできるようになったはずだ。
遠藤の離脱を受け、瀬古はボランチに“コンバート”されることになるだろう。本職は鎌田大地、佐野海舟、田中碧の3人のみだが、本職に限りなく近い立場として、おそらくは佐野海舟に次ぐ守備的ボランチの2番手、またはクローザー起用を前提とした立ち位置になるとみられる。
さらにこの試合では、冨安健洋、板倉滉、伊藤洋輝ら、コンディション不良が懸念されていたDF陣に多くの出場時間を与え、3人は期待に応えるパフォーマンスを発揮した。元々CB陣は多めの招集だったこともあり、瀬古がボランチに“コンバート”となっても、この3人に渡辺剛、谷口彰悟、鈴木淳之介を加えた6人で3枠を回せると判断、CBの追加招集は不要と判断された模様だ。
では、どこに選手を1枚加えるかというところで、森保一監督は「左シャドー」を選んだ。南野拓実、三笘薫の負傷による選外で手薄となっていたポジションは、アイスランド戦で伊東純也、中村敬斗(左WBからのスライド)、後藤啓介が起用されたが、大きなインパクトは残せなかった。
町野はFW登録ながら、第2次森保ジャパンでは左シャドーの起用も多く、南野拓実に求められてきた「最後に仕留める」役目を担い、25年のインドネシア戦、ボリビア戦でゴールも奪っている。
後藤啓介、塩貝健人の台頭を受けて今回は選外となっていたが、第2次森保ジャパンの戦術を熟知しており、追加招集という難しい立場も前回大会で経験している選手だ。
遠藤の離脱はアクシデントだが、別メニューが続いていたこともあり、予期できないものではなかった。離脱となった場合に、どのポジションの誰を加えるかを熟考する時間は、十分にあった。5月25日の始動以降、ここまでのチーム状況を1番近くで見てきた森保一監督が繰り出した「町野修斗」というサプライズカード。果たしてチームにどんな効果をもたらすか。(岡島 智哉)

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