◆第108回全国高校野球選手権静岡大会 ▽3回戦 藤枝明誠5―4知徳(18日・愛鷹)

 3回戦8試合が行われ、藤枝明誠が春の県王者・知徳を5―4で撃破した。1点リードして迎えた7回から登板した左腕・松下歩叶(あゆと、3年)が追加点を許さず、4年連続16強へ導いた。

島田工はシード校の藤枝東を5―1で破り、1982年以来44年ぶりの16強入り。エースの今村陽成(ひなり、3年)が緩急を使って6安打1点に抑え、3戦連続完投した。19日は3回戦の残り8試合が行われる。

 藤枝明誠の松下がマウンド上で、グッと左拳を握りしめた。9回2死走者なし。知徳の最後の打席に立ったのは、春に2試合連続本塁打を放ち、優勝の立役者となった高橋舵真(かじま、3年)だ。カウント1―2から背番号10が選んだのはチェンジアップ。県屈指の強打者のバットが空を切り、勝利が決まった。第1シード撃破に「素直にうれしかった」と試合後は静かに喜びをかみ締めた。

 勝負球に迷いはなかった。浜松・春野中時代から得意だったチェンジアップは、高校進学後にさらに磨きに磨いた自信がある。「握り方を4、5回ぐらい変えてみた」。

試行錯誤の末、今春になって打者の前でストンと落ちるコツを体得。伝家の宝刀が大一番で最高の結果をもたらした。

 背番号1の右腕・馬場彪惺(ひょうせい、3年)が先発し、ピンチで松下につなぐのが現チームの必勝パターン。光岡孝監督(48)は「馬場が上手に立ち上がりに入ってくれて、苦しい1点差の場面で松下が頑張った。2人はライバルでもあるけど、一つになって勝ち切れれば」と共闘しての勝利をたたえた。

 松下は法大からドラフト1位で今年ヤクルトに入団した強打の内野手と読みも含めて同姓同名。光岡監督は「野球で似たところは全くありません」と笑うが、プロの歩叶は6月の中日戦で初本塁打を放つなど、活躍しており、あやかりたいところだ。

 4回戦は掛川西戦。春季大会では2回戦で当たり、松下―馬場の継投で1―4で敗れている。松下は「同じ相手に2度負けられない」とリベンジを誓った。(甲斐 毅彦)

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