元宝塚歌劇の雪組トップスターで女優の彩風咲奈は舞台「HiGH&LOW THE 戦国 外伝」(東京建物ブリリアホールで30日まで、8月に大阪・梅田芸術劇場メインホール)に出演中。映画やドラマなどさまざまな形で表現されてきた「HiGH&LOW」シリーズの最新舞台で、海賊一家の頭領を演じている。

 「誰よりもかっこよく。賊と賊とがぶつかり合い、男性キャストと同じくらい戦う。女性キャストとして出ている意味も大事にしたい」。開幕前にこう話していたが、登場から見る者を引き込む。小野塚勇人、笹森裕貴ら主要キャストとともに存在感を放つ。今回、男を演じているわけではないが、培った男役の技量が存分に発揮されている。

 独特な世界観でファンを増やしてきた“ハイロー”との出会いを「また新しいことができる」と喜ぶ。一方で、付け焼き刃で何かを身につけなければ、という焦りもなかった。この冷静さが彩風の長所でもある。「(頭領姿で宣伝の)ビジュアル撮影で正直、懐かしい感覚というか。宝塚時代の経験がかなり生かせそうだと感じた。男女を気にせず、自分の中にある感覚でやってみようと」。

戦闘の場面では激しく華麗な立ちまわりを見せる。「女性同士でなく、男性と剣を交える動きでは学ぶことも多く」とたくさん吸収し、躍動感ある動きを見せる。

 退団して仕事で一緒になった人たちとの間に生まれる友情に幸せを感じるという。「作品が変わるたび、いろんな畑から人が集まりますよね。出会った方とご飯に行ってゆっくり話すだけでも楽しくて。こういう時間って私にはあまりなかったな、と気づいたり」。新たな友との交流は、彩風をより成長させてくれそうだ。(内野 小百美)

編集部おすすめ