◆第108回全国高校野球佐賀大会▽決勝 佐賀商4―1北陵(26日・さがみどりの森球場)

 春の県王者・佐賀商が春夏初出場を目指す北陵を下し、8年ぶり17度目となる夏の甲子園出場を決めた。

 初回に5番の立花孝紀捕手(3年)の先制適時打などで3点を奪い主導権を握った。

7回にも4番・古川颯人内野手(3年)の適時二塁打で加点した。先発は背番号9の溝口童夢(どうむ)投手(3年)。「相手はどんどん振ってくる人たちが多い。序盤は低めを狙ってゴロを打たせよう」と戦略を練ってマウンドに上がった。9回には甘く入った直球を打たれ、1点を失ったが、変化球を交えたテンポのいい投球で3安打に抑え完投した。

 先発を告げられたのは前日の25日。「昨日の夜と朝はすごく緊張していた。(マウンドで)足がふわふわする感じがあったが、1アウト取ってからはしっかり落ち着いて投げることができてよかった」と心境を明かした。最後は左飛に打ちとり、優勝に大いに貢献した右腕。「完投は狙っていなかった。とりあえず5回まで0で抑えようという気持ちで投げていて、気づいたら優勝していたのでびっくり」と笑顔を見せた。 

 漫画「ミラクルジャイアンツ童夢くん」にちなんでつけられた名前の通り、小学2年時に父・幸樹さん(43)が監督をしていた六角紅梅少年野球クラブで野球を始めた。

「チームの人数が少なく、なかなかアウトがとれない時代があった。その時からピッチャーをしていて自分で三振をとってアウトを3つとるしかないということでメンタルが鍛えられた」と母・紀子さん(43)は勝負強さの要因を語る。

 白石中学時代は佐賀ビクトリーに所属し、3年時には中学硬式野球の頂点を決めるエイジェックカップで優勝。甲子園で行われた佐賀フィールドナインとの決勝では先発を任された。「まずは昨年の佐賀北(の成績)を超えたい」。また、ひと足先に甲子園を決めた東海大甲府の主将で、佐賀ビクトリーの元チームメートだった田中楓真内野手(3年)からは「甲子園で会おう」と連絡が来たという。その言葉通りに夏切符を手にした右腕は「対戦できたら嬉しい。打撃がいいから三振を取るのは無理かもしれないが、詰まらせる投球をしたい」と目を輝かせた。

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