◆第108回全国高校野球選手権 第7日 ▽2回戦 敦賀気比10―0横手(11日・甲子園

 甲子園にロマンあふれる球児が現れた。1点リードの3回、敦賀気比の2年生4番・辻琉成は1死二、三塁から沈む変化球を左前にはじき返した。

「絶対に三振したくなかった」。この回、5得点の口火を切ると、4回2死二塁では中越えへの適時二塁打。「甘い球を逃さず捉えられた」。3安打2打点に大きくうなずいた。

 マウンドでは初回にいきなり1死二塁を招いたが、横手の大応援団の圧力にも動じない。「あそこで崩れたら試合も崩れてしまう」。空振り三振と中飛で切り抜けると、5回を2安打無失点。投打で躍動した。

 東哲平監督(46)から「両方できるんだったら、高校の時はどんどんやったらいいと思うんですよ」と声をかけられ、敦賀気比への入学を決意した。甲子園での同校の「4番・投手」の3安打は、15年夏1回戦(対明徳義塾)の平沼翔太(現オリックス)以来2人目で、2年生では初めて。「本当に自信になりました」と手応えを口にした。

 辻琉の活躍に導かれ、チームは13安打10得点の圧勝劇。

大会に合わせてOBのRソックス・吉田正尚から部員81人にTシャツとハーフパンツのセットが届いた。「3年生最後の夏なので勝たせたい」と二刀流左腕。憧れの先輩からの贈り物も力に変えて、夏は4年ぶりの初戦突破となった。(木戸 裕也)

 ◆辻 琉成(つじ・りゅうせい)2009年12月18日、大阪府出身。16歳。小学生時代は生野ロイヤルズでプレーし、タイガースジュニアにも選出。中学時代は住吉ボーイズに所属し、3年時に全国大会出場。敦賀気比では1年夏から背番号18でベンチ入り。1回戦の横浜戦に代打で出場し、織田の前に中飛。172センチ、75キロ。左投左打。

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