◆愛知・名古屋アジア大会 第6日 競泳(24日、東京アクアティクスセンター)

 競泳の男子200メートル平泳ぎ決勝で、17歳の大橋信(枚方SS)が2分4秒83の世界新記録で優勝した。覃海洋(たん・かいよう、中国)が持つ2分5秒48を、0秒65更新し、2冠を達成。

衝撃のタイムをたたき出した。今大会8レース目で圧巻の泳ぎを披露し、28年ロス五輪金メダル候補大本命に躍り出た。“北島2世”の泳ぎを、五輪3大会連続メダリストの松田丈志さんが解説した。

 身長169センチの17歳が、2分4秒で泳いだ。海外の選手は「何が起こったんだ」と思っているのではないか。大橋選手はこの日まで、100メートルで6レースをこなしていた。疲労も予想される中で2分5秒台を飛び越えた。私も、予想ができないタイムだった。

 大橋選手のように、水中で体が伸びる時間を減らして、とにかく水をかいてテンポを上げるという泳ぎ方は、世界のトレンドではある。彼はその「新世代」の泳ぎ方を、競技人生の初めの頃から取り入れている。体力的にきつい泳ぎ方ではあるが、師事する太田伸コーチのもと、豊富な練習量が支えになっているのだろう。

 私自身が参加した2002年のアジア大会で、北島康介さんの世界記録を目の前で見た。

北島さんは翌年の世界選手権で世界記録を出して2冠、そしてアテネ五輪で2冠を達成した。24年前と、同じような場面に立ち会った感覚だ。歴史は繰り返すという意味でも、彼には大きな期待を抱いた。

 スタートやターンといった細かい技術面は、伸び代だろう。そして8月のパンパシフィック選手権では思うような結果が残せなかったことを踏まえると、海外での実績を積んでいくことも、今後大切になる。来年の世界選手権が、彼にとっても大きな大会となると見ている。歴代の名スイマーがたどった道を、歩んでいってほしい。(北京、ロンドン、リオ五輪3大会連続メダリスト)

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