プロボクシングWBA・WBC・IBF世界バンタム級3位の那須川天心(28)=帝拳=が地元の千葉・松戸中央公園で主催する「天心祭」が31日、開幕した。オープニングでは、巨大な筆で「天心祭」と書き上げる書道パフォーマンスを披露。

その後、報道陣の取材に応じた天心は、高らかに「世直し宣言」をぶち上げた。

 「天心祭」が掲げるコンセプトは、「愛とバカらしさ」。天心は「勝ち負けとかじゃなく、みんなで楽しむっていうことを大事にしています」と目を輝かせた。ボクシング界や格闘家の枠に収まらず、人々を巻き込む。そんな思いを形にした。

 「ボクシング業界を変える?」と問われた天心は、視線を世の中全体に向けた。「業界を変えるというよりは、世の中を変えた方が早いなと思う。世の中を変えていく、そっちのスタンスでいきたい。今後は世直しです。『世直し宣言』したいなと思います」

 SNSでの炎上や世間の反応についても、独特の言葉で受け止める。「もうどうでもいいというか、お祭りに来てくれている人や、一緒にいる人たちが全てなので。俺はいくら言われてもいいので、皆さんのこの世の全てのはけ口にしていただければと思っています」。

人々の感情を動かすことに、意味がある。「熱狂が大事ですよ。しっかり熱狂を作れているなと思います」と力を込めた。

 昨年は8月23、24日に「天心祭」を開催。2日間で約2万人を集めた。数千万円にのぼる運営資金は自費を投じ、盆踊りのやぐらやステージも設営。朝から晩まで会場を駆け回った。昨年に続く開催に向けた準備は、苦労の連続だった。それでも「みんなで作るお祭りなので、みんなで作り上げていくことができました」。今年はスポンサーや屋台出店などの協力を募ったが、「もちろん赤字ですよ。めっちゃ赤字ですけど」と苦笑い。それでも開催する理由は明快だ。

「有名になりたいとかそういうのじゃないし、本当にみんなに喜んでもらいたいっていう、その純粋な気持ちだけです」と話した。

 31日は、天心がパーソナリティーを務めるTBSラジオ「那須川天心のかんきもラジオ」(火曜・午後10時)の公開収録、仮装大会、のど自慢カラオケ大会、ダンス大会、ハロウィン仮装盆踊り大会などが行われる。11月1日には、霜降り明星・粗品との企画コーナー、天心の弟でRISE世界スーパーフライ級王者・那須川龍心(20)=TEAM TEPPEN=らが参加する格闘技コーナー、のど自慢カラオケ大会、ダンス大会、盆踊り大会などが予定されている。

 ボクサーである前に、一人の人間として何ができるのか。天心は「イチ人間として、どれだけみんなを盛り上げることができるかを意識しています。那須川天心という人間がボクシングということを今やっている、と捉えていただけると、いろいろ見やすいかなと思います」と語った。批判も覚悟の上。地元から巻き起こす熱狂が、天心流の「世直し」の第一歩となる。

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