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※2021年4月撮影

トップ画像は、久大本線筑後吉井駅。右のトイレも駅舎と同じ「なまこ壁」風の装飾が施されています。

筑後吉井は、1996年(平成8年)「吉井町筑後吉井伝統的建造物群保存地区」として国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。(2005年以降は名称が「うきは市筑後吉井伝統的建造物群保存地区」)

筑後吉井は江戸時代に宿場町として発展しました。河川を活かした水運で商品作物集散地になり、明治2年の大火後、町には贅を尽くした白壁の蔵造りが並んだのです。戦後は産業構造、産業基盤の変化で町の勢いは衰えてしまいましたが、官民一体となって現存する町屋の保存・修景が行われているのです。

これが駅舎が白壁と「なまこ壁」風でキレイに改修されている理由です。

駅舎内待合室から改札口。特急「ゆふ2号」はまだ発車していません。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

待合室には木製ベンチ。感心したのは茶色のサッシ窓、注意深く見なければ木枠だと思ってしまいます。

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※2021年4月撮影

窓口側。乗車券販売機があります。窓口営業時間は、平日8:30-11:10、11:50-19:15、土休日8:30-11:10、11:50-18:30。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

近距離きっぷ運賃表。横長で大きい。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

駅出入口。「なまこ壁」風は白い木材で組んだ格子です。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

少し西側から。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

西側の妻壁は少し汚れています。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

東側。トイレも同じ木製格子の「なまこ壁」風になっています。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

東側の妻壁も同じ様な汚れ方ですが、煤でも降った様な感じです。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

ホームに戻って駅舎西側。手前はトイレ。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

駅名標。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

筑後吉井駅は、1928年(昭和3年)開業。駅舎の改修時期は未詳です。

東側から。この上屋の下の部分は何に使われていたのでしょう。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

下りホームの大分側終端から島式ホームを見ています。草に埋もれていますが引き込み線があります。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

駅舎の方を見るとこちらのホームも島式だったのかもしれません。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

駅舎の横から、やはりホームだった様に見えます。でも草に埋もれて線路は見えません。昔の駅はどの様になっていたのか、タイムマシンで覗いてみたくなります。

「なまこ壁」風装飾の理由【木造駅舎コレクション】081
※2021年4月撮影

では下り列車に乗って次の駅に向かいます。

(写真・文/住田至朗)

※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道は感謝の気持ちを持って撮影しましょう。

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