6月11日(日本時間12日)に開幕するサッカー北中米W杯の全104試合を、スポーツ配信チャンネル「DAZN(ダゾーン)」がライブ配信する。DAZNジャパンの笹本裕・最高責任者(CEO)がスポーツ報知のインタビューに応じ、スポーツ中継の視聴環境が変化する中で高騰化する配信権の獲得に至った経緯と狙いを明かした。
なぜDAZNは全104試合の配信権獲得に至ったのか。背景には熱意と威信、そして勝機があった。笹本CEOが語る。
「2017年に日本でJリーグの配信がスタートし、W杯のアジア予選、クラブW杯なども配信させていただきました。『サッカーと言えばDAZN』という姿を10年ほどかけて作ってきましたが、W杯だけはできていなかった。『サッカーと言えばDAZN』というストーリーを完結させるためにも、今がそのタイミングだと考えました」
前回の22年カタール大会に続き、今回も地上波での全試合放送が行われない。放映権料の高騰化もあり、スポーツ中継を巡る視聴環境は変化してきた。夏季五輪を上回る視聴者数を誇る世界最大のスポーツイベント・サッカーW杯においても高騰化は著しい。
「我々なりの見通しを立てて(配信権料に)見合うだけの投資だと判断しました。決して余裕のある計算ではないですが、意義のある、重要な投資だと考えています」
今春にネットフリックス社が野球のWBCを独占配信したことで、賛否両論の議論が巻き起こった。スポーツ中継を有料で見ることに抵抗感を抱く人も、まだ多い。笹本CEOも「我々も相当厳しい意見をいただきながら、ここまで来ました」と振り返る。
「スポーツ視聴環境の多様化という意味では、ネットフリックスさんが一石を投じる形になったと思っています。やっぱり国民みんなで応援するべきイベントだと思っていますので、我々のようなスポーツ配信専門事業者も、企業努力として『より多くの人に見ていただく』環境を作ることは責務だと思っています」
DAZNは会員制のサービスだが、1次リーグの日本戦3試合や準決勝、決勝などを無料配信することを決めた。
「W杯以上のスポーツイベントは、少なくとも直近では考えられない。我々も裾野を広げる余地はまだまだあるため、短期ではなく中長期的なリターンをという観点で、社内の議論の中で決定しました」
今大会の日本戦は第1戦オランダ戦と第3戦スウェーデン戦をNHK、第2戦チュニジア戦を日本テレビが生中継。日本戦以外の好カード放送のフジテレビ、全試合配信のDAZNを含めた4社が生中継(ライブ配信)を担当する。
地上波3社は、W杯の中継・配信を行う上で“ライバル”にもなる。地上波との差別化を意識しながら、W杯を盛り上げていく。
「全試合をライブ配信するのは我々だけなので、104試合のストーリーをお楽しみいただきたい。試合の詳細なデータを可視化した配信、ファンゾーンという機能での応援体験など、DAZNならではの機能もお楽しみいただければ。また今大会は時差がある大会です。通勤や通学の時間だったり、業務時間だったり、ライフスタイルに合わせたコンテンツを視聴できます」
今大会から出場国が32チームから48チームに増え、史上初の3か国(米国、カナダ、メキシコ)共催での開催という点も注目を集める。8大会連続8度目の出場となる日本代表は「優勝」を目標に設定し、過去最高成績の16強突破、その先の躍進を目指す。
「NHKさん、日本テレビさん、フジテレビさん、そして我々で、W杯を盛り上げる放送・放映ができればと。国民総出で盛り上げて、選手たちが応援を背に戦ってということが、次世代にもつながっていくと思っています」
◆W杯配信におけるDAZNの主な取り組み
▽最先端テクノロジー活用 シュートの初速、選手の最高時速、パスやシュートの軌道などをリアルタイムでグラフィック化する機能を38試合で実施。また「マルチアングルビュー」として、特定の選手、ベンチなど4分割画面で視聴できる配信を展開。
▽W杯アンバサダー 俳優の成田凌と桐谷美玲、DF長友佑都の3人を起用。元日本代表DF内田篤人氏がドリームリーダー。
▽アンセムはORANGE RANGE 5人組ロックバンド「ORANGE RANGE」がテーマ曲「1000%」を書き下ろし。W杯の曲を手がけるのは06年ドイツ大会「チャンピオーネ」以来20年ぶり。
◆DAZN(ダゾーン) スポーツ専門の配信チャンネル。本社は英ロンドン。2016年にサービスを開始し、同年から日本でも展開。国内外の様々なスポーツを配信。17年に10年総額2100億円強の大型契約でJリーグの配信権を取得。
◆W杯の放映権料と視聴者数 今大会は300~350億円規模と伝えられており、22年にカタールで行われた前回大会の約200億円から大幅に高騰した。夏季五輪の1大会分よりも高額とされる。FIFAは前回大会の累計視聴者数を2620億人以上と発表。決勝のアルゼンチン―フランスは15億人以上が視聴した。
◆笹本 裕(ささもと・ゆう)1964年9月4日、タイ・バンコク出身。61歳。リクルート、MTVジャパン、マイクロソフトなどを経て、2014~23年にツイッターJapan代表取締役。24年2月から現職。

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