上田は真のストライカー 3大会ぶりのジェコにも期待

[名良橋晃]名良橋晃が選ぶW杯で注目の6人 上田は真のストラ...の画像はこちら >>

真のストライカーとなって北中米W杯に挑む上田は、初得点が期待される Photo/Getty Images

 北中米W杯の開幕が近いです。若手の躍動、経験を積んだ選手たちのプレイなど、非常に多くの楽しみがあります。今回は6人に絞ってとくに私が注目する選手を紹介します。



 まずはやはり、上田綺世です。シーズン終盤を迎えてフェイエノールトで調子をあげているので、このままの勢いでW杯に突入してほしいです。前回カタールW杯では得点がなかったので、W杯初ゴールを期待しています。

 ゴール前でフィニッシャーとしての役割を務めるだけではなく、ボールが収まるし、守備での貢献度も高いです。サイドからのボールに合わせるのもうまく、何でもできます。真のストライカーとなった上田がどれだけ得点にからむか注目しています。4月下旬にお子さんも生まれたので、パパとしても頑張ってほしいですね。

 私はセリエA推しなので、かつてローマやインテルで活躍したエディン・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)のプレイも楽しみにしています。ボスニア・ヘルツェゴビナは欧州予選プレイオフでイタリアを下し、2014年ブラジル大会以来3大会ぶりの出場を決めました。敗れたイタリアは同大会が最後のW杯出場となっており、ジェコとイタリアの“縁”を感じます。

 大台40歳で迎える大会になりますが、いまもジェコは決定力があり、攻撃面で欠かせない絶対的な選手です。年齢を考えるとおそらく最後のW杯になると思います。
どれだけ攻撃面で機能するか、もう一花咲かせられるか。空中戦の強さ、身体の強さは健在で、前線で起点になれます。経験豊富なジェコの雄姿をしっかり見届けたいと思っています。

 アクラフ・ハキミ(モロッコ)はいま最高のSBです。攻守の能力が高い現代型SBで、足元のうまさがあって推進力があります。所属するPSGは過密日程でコンディションが心配され、実際ケガでCL準決勝のバイエルンとの第2戦を欠場しています。W杯には間に合うと思いますが、気になるところです。

 なにより、モロッコは国をあげてサッカーを強化しており、ハキミの他にもタレントが多く、国際大会で結果も出しています。前回カタールW杯で4位となり、2025年アフリカネーションズ杯はセネガルの没収試合で繰り上げ優勝。アンダー世代も2025年U-20W杯に優勝しています。日本はこのモロッコと早ければラウンド32で対戦する可能性があります。私はハキミを擁する強国モロッコとの対戦を見たいなと思っています。

 

勝敗の鍵を握るマクトミネイ メッシはW杯をどう終える!?

[名良橋晃]名良橋晃が選ぶW杯で注目の6人 上田は真のストライカー

衰えを知らないメッシ。アルゼンチンのW杯連覇は十分にあり得る Photo/Getty Images

 スコット・マクトミネイ(スコットランド)は昨年ナポリに加入し、優勝に貢献しました。マンチェスター・ユナイテッドではくすぶっていましたが、イタリアが合っていたのかすぐに順応しました。チームのダイナモとなり、どんどん前に出ていく。大柄でムリがきくタイプで、オーバーヘッドなどアクロバティックなゴールがあるのも魅力です。

 スコットランドではトップ下を務め、攻撃の組み立てに関わりながらゴール前にも進出します。W杯ではブラジル、モロッコ、ハイチと同グループになっており、力関係を考えるとおそらくスコットランドの得点チャンスはそう多くないと思います。いかにマクトミネイがチャンスにからみ、ゴールを決められるかで勝敗が決まるでしょう。

 トルコは2002年日韓大会以来の出場になりますが、中盤に君臨するのがハカン・チャルハノールです。両足から正確なパスを出せる攻撃のキモで、ミドルシュートもあるしプレースキックも任されます。3列目から攻撃を組み立てながらダイナミックに前に出ていけるチャルハノールを筆頭に、トルコには良い選手が揃っています。

 とくに、アルダ・ギュレル、ケナン・ユルドゥズなど攻撃に若くて勢いのある選手がいます。

攻撃面でチャルハノールの良さが発揮されると予想され、そうなるとトルコがどんな力を発揮するか楽しみです。アメリカ、パラグアイ、オーストラリアと対戦するグループリーグは、そんなに難しいものではないかもしれません。

 最後はやはり、リオネル・メッシですね。年齢を考えると、正真正銘、今回が最後のW杯になるでしょう。連覇を目指すアルゼンチンはネームバリューがある選手ばかりで、全員が献身的に動いてメッシの力を最大限に引き出しています。攻守のバランスが良く、南米予選も首位通過でした。

 2023年からメッシはインテル・マイアミでプレイしているので、気候を含めた環境に慣れています。コンディション調整などで苦労することはないでしょう。38歳になりましたが、まだまだ得点力は落ちていません。良質なまわりの選手が補完してチームのなかで機能すれば、メッシは決定的な仕事ができます。

 メッシだけではなく、クリスティアーノ・ロナウドルカ・モドリッチ、イヴァン・ペリシッチなども最後のW杯になるかもしれません。これら経験豊富な選手たちがどうW杯を終えるかにも注目しています。


構成/飯塚健司

※電子マガジンtheWORLD317号、5月15日配信の記事より転載
 

編集部おすすめ