新型コロナの感染拡大により出された緊急事態宣言。5月末に解除となってからは、通常通りオフィスへ出勤するようになった企業もあれば、引き続きテレワークが推奨されている企業もあり、働き方にも違いが現れています。



こうした働き方の変化は、夫婦の関係にも少なからず影響を与えている様子。



今回は、夫が在宅勤務となった際に、妻が直面した心の葛藤についてご紹介します。夫婦どちらかが在宅勤務になった場合、どうすればお互いに心地よく過ごせるのでしょうか。



■夫の在宅勤務で居場所を失った!



Aさん(33歳・女性)は、夫と2歳になる息子と暮らす専業主婦。コロナ禍に見舞われる以前は、夫を会社へ送り出したあと家事をしたり子どもを公園へ連れていったりと、だいたい1日のスケジュールが決まっていたそうです。



しかし、そんな日常がコロナ禍によってだんだんと姿を変えていってしまいます。



「緊急事態宣言が発令されると同時に、夫が在宅勤務へと切り替わりました。普段仕事が忙しくて、夫と一緒の空間にいられる時間も少なかったので、在宅勤務に切り替わると聞いて少しうれしく感じていたんですが…」



当初はよろこんだAさん。そんな気持ちも束の間、Aさんは自宅での過ごしづらさを感じはじめたそうなのです。



「夫が在宅勤務に切り替わってすぐは、家事をして子どもを遊びに連れていって、家に帰ったらお昼を食べて昼寝をさせて…と、今まで通りに過ごせていました。しかし、1週間ほどしたあたりから、夫の放つイライラした雰囲気に気づきはじめて…」



基本的に部屋にこもって仕事をしていた夫。Aさんは以前と同じように過ごしていただけなのに、なぜか夫はイラつきの矛先をAさんに向けるようになっていきました。



「オンラインでの会議も多く、息子が大声を出さないようにと一応気は遣っていたんです。でもある日、夫から『日中家にいるのやめてくれない?』と言い放たれて…。どうやら、私と息子の気配があると仕事に集中できないらしく、仕事中はできるだけ外出してほしいと言ってきたんです」



夫の一言によって、これまでのような親子での居場所がなくなってしまいました。



■夫と話し合うことを決意



仕事の邪魔になるから仕方ない。一度はそう思ったAさんでしたが、何度考えても納得がいかず、直接、夫と話し合うことにしました。夫にとって「生活をする場所兼仕事場」となった自宅は、Aさんと子どもにとっての「生活をする場所」でもあります。



「できれば外出を控えたいコロナ禍の中、私と子どもだって極力自宅で過ごしたいんです。それなのに『日中は外出して』と言われてしまい途方に暮れてしまいましたが、思い切って自分の考えを夫にぶつけることにしてみたんです」



Aさんは、夫に「ケンカをしたいわけではない」と前置きをしてから話しはじめたそう。



「まず『なぜ、私たちは家にいたらダメなのか』を聞いてみました。すると夫から返ってきたのは、『一人で集中したいから』という答え。仕事が大変なのはよくわかるし、私もできるだけ夫が集中できる環境をつくってあげたいとは思っています。でも、一人で集中したいからと私たちを家から追い出すのは、少し違うんじゃないかなと思い『じゃあ私たちの居場所はどこにあるの?』と少し意地悪な質問をしてみたんです」



Aさんからのこの問いに対して、夫は返す言葉がなくなってしまったよう。

結局、話し合いの決着はつかないまま、オフィス勤務が再開となりました。



とはいえ、Aさんが思い切って夫に気持ちをぶつけてから、夫にも少しだけ変化があらわれ、オンライン会議のない日は家にいても何も言われなくなったそう。



答えが見つからないまま普段の生活に戻っていったAさん夫婦。今ではお互い何ごともなかったかのように振る舞っているそうです。



■普段と違う状況が思いもよらないバトルを生み出す



“ウィズコロナ”の状況に突入して以来、在宅勤務になったことや慣れない環境で仕事をしなければならないストレスによって、夫婦間でバトルが起きたのは、今回ご紹介したAさんに限った話ではないでしょう。



パートナーが在宅になったことで、人知れずモヤモヤを抱えたり、言いようのないストレスを感じたりしている人も多いことかと思います。



自分の都合だけに目を奪われていると、パートナーの存在をうとましく感じてしまうことにもつながりかねません。同じ屋根の下で生活しているパートナー・家族と話し合い、気持ちを伝えあって、最善の方法を見つけて出しいく必要があるのかもしれませんね。



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