近年、米国で急速に存在感を高めているのが、毎営業日オプションを売却する「デイリー・カバード・コール」という手法。本稿では、この新しい戦略の仕組みと、国内初の商品として登場したグローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETFの特徴をわかりやすくご紹介します。


米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利...の画像はこちら >>

「配当だけでは物足りない、もっと安定的に収益を積み上げたい。」~多くの投資家が抱えるこの悩みに、一つの選択肢として注目されている戦略があります。それが、オプション取引を活用した「カバード・コール戦略(以下、カバコ戦略)」です。


「デイリー・カバード・コール」という手法は、従来型のカバード・コールが抱えていた「利回りを取るか、値上がりを取るか」というトレードオフの緩和を狙った進化系のカバコ戦略です。


米国でデイリー・オプションが人気を集めている背景

 少し前まで、オプション取引は一部の専門家やプロの投資家だけが使う、難解な金融商品でした。ところがここ数年、米国では状況が大きく変わってきています。


 きっかけの一つは、スマートフォンで手軽に投資できるアプリの普及です。オプション取引を手軽に行えるサービスが複数登場し、個人投資家の参入を後押ししました。


 その結果、個人投資家から機関投資家まで幅広い層が市場に参入し、中でも「当日中に満期を迎える」超短期型のオプション~「0DTE(当日満期)」や「1DTE(翌日満期)」と呼ばれるデイリー・オプション~の取引高は、過去7年間で約5.3倍にまで膨らんでいます。


 かつては月に1回しか売買できなかったオプションが、今や月曜から金曜まで毎営業日取引できる環境が整いました。この「毎日使える」という特性が、次にご紹介するデイリー・カバード・コール戦略の土台になっています。


米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利回りと成長性の両立を狙う戦略に注目
(注)期間は2018年から2025年、年次(出所)Cboe Global MarketsよりGlobal X Japan作成

デイリー・オプションの仕組みと特徴

 オプション価格は「本質的価値(今すぐ使えばいくら得か)」と「時間的価値(将来に向けた期待分)」の二つで決まります。


 時間的価値は満期が近づくにつれて急速に減少し、特に満期直前には一気に失われていきます。デイリー・オプションは満期が翌営業日と極めて短いため、この「時間的価値の急速な消滅」が毎日起こります。売り手にとってはそれが利益になる、これがデイリー・カバード・コール戦略の核心です。


 1回あたりのプレミアムはマンスリー(月次)オプションより小さくなりますが、毎営業日繰り返し売却することで、同じ期間でより大きな収益を積み上げられる可能性があります。下の図はデイリーとマンスリーのプレミアム収入を比較したものです。この積み上げ効果こそが、デイリー戦略の大きな強みです。


米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利回りと成長性の両立を狙う戦略に注目
※上記はイメージです。

米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利回りと成長性の両立を狙う戦略に注目
※将来のオプション・プレミアムの獲得を保証するものではありません。(注)マンスリーはQYLDが毎月第3金曜日に獲得した値、デイリーは当ETFの投資対象ETFが毎営業日に獲得した値からカバー率100%の場合に想定される値(出所)Global X U.S.、Mirae AssetよりGlobal X Japan

高利回りと成長の両立を目指す、デイリー・カバード・コールETF

 ここで一つ、疑問が浮かびます。「カバード・コールETFなら、以前からあるのでは?」


 たしかに、オプション・プレミアムを分配金に充てる戦略の上場投資信託(ETF)は以前から存在します。ただし従来型の多くは、保有する株式の大部分(100%前後)に対してオプションを売却する設計でした。この場合、プレミアム収入は多く得られる一方で、株価が大きく上昇しても、その値上がり分をほとんど享受できません。「インカムか、値上がりか」の二択を迫られていたのです。


 この課題に一つの解を示したのが、 グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF(銘柄コード:563A) です。2026年4月23日に東京証券取引所へ上場し、国内初となる米国デイリー・オプション活用型のカバード・コールETFとして登場しました。


 当ETFは、年率15%程度の分配を目指す設計を採用しています。デイリー・オプションの積み上げ効果を活用することで、ポートフォリオ全体に対するオプション売却比率(カバー率)を10%前後に抑えながら、年率15%程度の分配を目指すことが可能になっています。


 カバー率が低く抑えられているため、ナスダック100指数の値上がりを約90%分取り込める構造になっている点が最大の特徴です。インカム収入と株価成長の、いわば「いいとこ取り」を狙った設計です。


 運用コストも実質年率0.2775%(税込)程度と、比較的低く抑えられています。米国テック企業の成長に期待しながら、安定したインカム収入も得たい~そんな投資家にとって、検討に値する選択肢といえるでしょう。


米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利回りと成長性の両立を狙う戦略に注目
※過去のパフォーマンスを示しており、将来の成果を示唆・保証するものではありません。(注)Nasdaq-100 Daily Covered Call Target Premium 15% Indexの算出開始日は2024年4月22日。算出開始日以前の指数に関する情報は全て指数算出会社がバックテストしたデータ。カバー率100%はCboe NASDAQ-100 BuyWrite V2 Indexを使用。期間は当指数バックテスト開始日の2019年1月3日から2026年3月18日の日次、起点を100として指数化(配当込み、米ドル建て、日次)(出所)NASDAQ、BloombergよりGlobal X Japan作成

米国で広がる「デイリー・カバード・コール」という新潮流 高利回りと成長性の両立を狙う戦略に注目
※過去のパフォーマンスを示しており、将来の成果を示唆・保証するものではありません。(注)期間は投資対象ETF:TIGER US Nasdaq 100 Target Daily Covered Call (KS 486290)の12カ月利回りが算出可能な2025年6月末から2026年3月末、月末の基準価額で計算。基準価額は始点を100として指数化(出所)BloombergよりGlobal X Japan作成

 詳細は下記の紹介動画をご覧ください。


<投資リスク>
当ファンドは、値動きのある有価証券等に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、投資元本が保証されているものではなく、これを割込むことがあります。信託財産に生じた利益および損失は、すべて投資者に帰属します。投資信託は預貯金とは異なります。基準価額の主な変動要因は、以下のとおりです。「株価の変動(価格変動リスク・信用リスク)」、「為替リスク」、「カントリー・リスク」、「カバードコール戦略の利用に伴うリスク」、「その他」※基準価額の動きが指数と完全に一致するものではありません。※基準価額の変動要因は、上記に限定されるものではありません。

※くわしくは「投資信託説明書(交付目論見書)」の「投資リスク」をご覧ください。


<ファンドの費用>
ETFの市場での売買には、証券会社が独自に定める売買委託手数料がかかり、約定金額とは別にご負担いただきます。(取扱会社証券会社ごとに手数料率が異なりますので、その上限額を表示することができません。)保有期間中に間接的にご負担いただく費用として運用管理費用(信託報酬)がかかります。グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETFの運用管理費用は年率0.0275%程度、投資対象とするETFの運用管理費用は年率0.25%程度、実質的な運用管理費用は年率0.2775%(税込)程度。また、その他の費用・手数料としては、組入有価証券売買時の売買委託手数料、先物取引・オプション取引等に要する費用、監査報酬等を信託財産でご負担いただきます。※手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することができません。※詳しくは、金融商品取引所で取引をされる際にご利用になる証券会社にお訊ねください。※設定・交換のお申込みにあたっては投資信託説明書(交付目論見書)の「ファンドの費用・税金」をご覧ください。


<当ファンドの仕組みに関する留意点>
当ファンドは、韓国の証券取引所に上場するファンド(以下「投資対象ファンド」)を通じて、米国株式及びこれに関連するデリバティブ商品に投資を行います。このため、当ファンドでは投資対象ファンドの投資先における課税及び投資対象ファンドからの分配金における課税の影響を受けます。なお、外国税額控除(二重課税調整)が適用された場合には、当該税負担の一部が調整されます。


また、当ファンドの基準価額は課税後の分配金に基づき算出されるため、当該税負担の差異が、課税前ベースで算出される対象指数との比較において、パフォーマンスを押し下げる要因となります。
※外国税額控除(二重課税調整)の適用を受けるには条件がございます。くわしくは、取扱証券会社にお問い合わせください。


(Global X Japan)

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