2026年1-3月決算はまだら模様、業界の成長鈍化もトップシェア維持を最優先

銘柄名:中通快逓(ZTOエクスプレス)
現地コード:02057
株価:178.20HKD(5/28現在)


 中国の宅配大手、中通快逓の2026年1-3月期決算は、主力の宅配業務の売上高が前年同期比24%増加した。取扱量の13%増と平均単価の8%上昇が寄与し、BOCIの予想と一致した。

ただ、調整後純利益は23億元。粗利益率の下振れにより、予想に届かなかった。


 中国政府主導の「反内巻」(値下げ競争など過当競争の是正策)が続く中で、業界全体の荷物取扱量の伸びは低調。BOCIはこうした環境の下、サービスの質やエンドツーエンドの低コスト化、健全な収益性を維持しつつ、トップシェアの維持を優先するとの見方。同社の競争力や株主還元を踏まえ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 中国の宅配業界では現在、消費者から生産者・販売者に向かって逆流するリバースロジスティクス(返品・交換など)分野で競争が激化。料金に一定の下押し圧力が生じている。


 ただ、BOCIは同社の取扱量の伸びが、平均販売価格と営業利益の両面に引き続きプラス効果をもたらすと予想。プレミアムサービスの差別化を通じたシェアの拡大や、規模の経済、コスト構成の改善が続くとみている。


 一方、同社は自動化やデジタルソリューションの導入、きめ細かいコスト管理を通じてコスト構成を継続的に改善する見込み。中国国内のディーゼル油価格の変動による影響は限定的とみられる。BOCIは2026-28年の荷物取扱量に関する予想を1-2%下方修正する半面、平均販売価格予想を4%上方修正。


 これに伴い、宅配売上高と同社全体の売上高に関する予想を3%、2%引き上げた。2026-28年の予想純利益も上方修正したが、これは粗利益の増加と実効税率予想の引き下げが理由。営業費用の増加見通しが一部相殺するとしている。


 1-3月期の純利益は、主に粗利益の下押しにより予想に届かなかったが、同社全体の売上高と主力の宅配部門の売上高は前年同期比22%増、24%増。荷物取扱量は13%増の97億個と、業界全体の6%増を上回り、取扱量シェアは20.3%へ0.7ポイント上昇した。


 宅配便の平均単価は取扱荷物の構成比の改善と重量の増加で8%上昇。半面、取扱量の増加に伴いインセンティブが増大し、単位当たりコストは9%増大した。調整後純利益はBOCIの予想(26億元)を下回る23億元。同社経営陣は2026年の荷物取扱量について、前年比10-13%増の424億-435億個との予想を据え置いている。


 BOCIはこれまでと同様、2026年予想「1米預託株式(ADS)当たり調整後利益」で15.0倍を当てはめ、目標株価を引き上げた。株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 レーティング面の潜在リスク要因としては、マクロ経済とEC消費の低迷、悪性競争の激化、投資の失敗、主要な地域パートナーとの関係悪化、米預託証券(ADR)の上場廃止などの可能性を挙げている。


(Bank of China int.)

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