JR東海では新幹線駅へのホームドア設置を進めており、2015年1月からは新たに京都駅で使用が開始されます。安全性向上のため近年広く設置が進むホームドアですが、実はそれを日本で初めて使用したのは東海道新幹線で、理由も新幹線らしいものでした。

7年で1.8倍になったホームドア

 東海道新幹線ホームへの「ホーム可動柵」、いわゆる「ホームドア」の設置を進めているJR東海は、2015年1月15日(木)から新たに京都駅でもホームドアの使用を開始すると発表しました。

 京都駅のホームドアは、そのときまず東京方面へ向かう上りの12番線から使用が開始されたのち、続いて上り11番線、下り13番線、14番線と設置。2015年度中に、京都駅の新幹線ホームすべてへホームドアが設けられる予定です。

 JR東海では「ホーム上の安全性をさらに向上させることを目的として、お客様のご利用の多いのぞみ停車駅を対象に、順次可動柵の設置を進めております」としており、現在、東海道新幹線では以下の駅にホームドアが設置されているそうです。

東京駅14~18番線、品川駅21・24番線、新横浜駅2・3番線、熱海駅6・7番線、名古屋駅14番線、新大阪駅27番線

 そして今後は先述の京都駅のほか、2014年度中に東京駅19番線と名古屋駅の上り15番線、2015年度中に名古屋駅の下り16・17番線でもホームドアの設置を予定しているといいます。

 日本国内でのホームドア設置状況について、国土交通省によると2006年度末は318駅だったものが2013年度末には583駅へ増加。7年でおよそ1.8倍になりました。

新幹線の「速さ」で誕生した日本初のホームドア

 ホームドアが日本で一番早く設置されたのはどの路線でしょうか。人がホームに多い通勤通学路線が頭に浮かぶかもしれませんが、実は東海道新幹線だったりします。

 日本で最初にホームドアが設置されたのは東海道新幹線の熱海駅(静岡県熱海市)で、1974(昭和49)年1月のことです。しかし熱海は温泉などがある観光地とはいえ、ラッシュでホームに人があふれるような駅ではありません。なぜこの駅が最初なのでしょうか。

 1964(昭和39)年の東海道新幹線開業から長年にわたって、熱海駅には各駅停車タイプの「こだま」しか停車せず、速達形の「ひかり」はすべて通過していました。現在も「こだま」と一部「ひかり」しか停車しません。

 このように通過列車が多い新幹線駅では通常、ホームがある線路のほか、通過専用の線路が設けられています。乗客がいるホームの目の前を新幹線が通過していくのはとても危険です。

 しかし熱海駅は土地の制約から通過専用の線路を設けることができず、新幹線がホームの鼻先を通過する形になってしまいます。そこで同駅では新幹線開業当初から列車到着時以外のホーム入場を制限するといった対策が行われていましたが、列車本数や乗客の増加でそれが難しくなり、1974年にホームドアが設置されたという流れです。日本初のホームドアは新幹線の「速さ」によるものでした。

 ちなみに熱海駅のホームドアは、設置から37年が経過した2011年12月から翌年7月にかけて新しいものへ取り替えられました。JR東海によるとこのとき、初代新幹線0系の扉位置に合わせて設置されていたホームドアを、N700系・700系に合わせたものにしたとのこと。時代を感じさせます。

編集部おすすめ