成田市街は渋滞中…「空港への最短路」最後の区間どうなってる?

千葉ニュータウンを貫き「東京方面-成田空港の最短路」となるべく延伸事業が進んでいる国道464号「北千葉道路」。外環道と成田空港を直結する計画の道路で、千葉ニュータウンを中心とした区間は、鉄道を挟んで両側に信号のない掘割の本線がある快走路です。

「成田への最短路」全線開通が遠のく 北千葉道路の延伸部“事業...の画像はこちら >>

 外環道から鎌ヶ谷市までの未開通部は事業化したばかりで、まだまだ影も形もありませんが、印西市から成田空港方面への延伸工事は目に見える形で進んでいます。2019年までに成田市街に近い同市押畑(押畑インター)へ至るI期区間約9.8kmが完成。この区間は暫定2車線の対面通行ですが、アップダウンはあれど線形はよく、信号も少ないルートです。

 しかし、片側1車線としては交通量が多く、その影響は成田市街で実感できます。現状の北千葉道路の出入口は、ロードサイド店が立ち並ぶ国道408号の「土屋」交差点から少し北へ行ったところにあり、市街地の至るところから入口へ向かう交通が集中。特に土屋交差点では、北千葉道路へ向かう右折レーンに長い車列ができるなど、渋滞が日常的に発生しています。

千葉県の資料によると、並行する国道408号では主要渋滞箇所が3か所連なっており、特に土屋交差点から成田山裏門入口交差点にかけては、終日を通して旅行速度が20km/h以下になるなど、混雑が顕著です。

 この状況を解消すべく、押畑インターから東へ、成田市大山までのII期区間(3.7km)の工事が進められています。この区間が完成すれば、国道51号や新空港道と並走する国道295号へ接続され、成田空港へのアクセスがさらに向上します。

完成予定「10年延伸」事業費も170億円増

 橋脚が立ち並び、国道408号を跨ぐ高架橋も架設されるなど、目に見えて工事が進んでいる北千葉道路II期区間ですが、2025年に事業期間が「プラス10年」延長されています。当初は2030年度(令和12年度)末の予定でしたが、2040年度(令和22年度)末に再設定されました。

 あわせて、全体事業費も大きく増加しています。

前回評価時(2020年度)の約421億円から、今回は約590億円へと、約170億円の増額となりました。用地取得率は面積ベースで99%に達しているものの、事業進捗率は事業費ベースで38%(2025年度末予定)に留まっています。

「トンネルやめて橋にします」便利になるが時間はかかる

 事業費の増加と期間の延伸、その最大の要因は「構造形態の変更」です。

「成田への最短路」全線開通が遠のく 北千葉道路の延伸部“事業期間10年延長”ナゼ? 便利になるけど渋滞はガマン?
京成スカイライナーと並走する印西市内の掘割区間(乗りものニュース編集部撮影)

 計画では、北千葉道路は途中でJR成田線と京成成田スカイアクセス線を跨ぎ越しますが、この鉄道との交差部分の構造が、当初計画のトンネル形式から橋梁形式へと変更されました。県の資料によると、鉄道事業者と協議を進めた結果、トンネル構造では鉄道への変位を抑えることができないと判明したためです。この構造変更に伴う事業費の増加額は約107億円にのぼります。

 また、この鉄道交差部の変更に伴い、その手前にある県道成田下総線との交差形式も、平面交差から印西方面へのハーフランプ形式に変更されました。これは2025年1月に都市計画変更が行われており、周辺住民の要望を受けたものともされています。これにより、成田市街から北千葉道路へアクセスするポイントが増え、市街地のさらなる渋滞緩和につながる可能性も期待されます。

 県の試算では、北千葉道路II期が開通すると、並行する国道408号の交通量が大幅に減少。特に混雑の激しい土屋~成田山裏門入口の区間では交通量が約3割、成田国際文化会館付近では約4割減少すると予測されています。

また現在、国道408号の土屋交差点~成田裏門入口交差点の死傷事故率は、千葉県平均の約6倍という危険な状況にあります。

交通混雑の緩和で追突事故の減少など安全性の向上も期待されます。

「成田空港への最短路」であり、地域の交通を大きく変える北千葉道路。II期区間の完成とともに、いまだ暫定2車線区間の4車線化にも期待がかかります。

【え…10年延長…】これが北千葉道路の“延伸部”です(地図/画像)

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