意外と知らない『ハゼ』の仲間たち 有毒の種やメダカより小さな種も

魚釣りをした事がある人ならおそらくほとんどの人が知っているであろう「ハゼ」。似ている姿をしているが、実は堤防から釣れるハゼは数種類いる。今回はその中から面白い特徴のあるものを紹介しよう。

アイキャッチ画像出典:PhotoAC

意外と知らない『ハゼ』の仲間たち 有毒の種やメダカより小さな種も

身近な存在の「ハゼ」

誰でも手軽に楽しめて、極めようとすると奥が深いハゼ釣り。対象になるのはご存じ「マハゼ」と呼ばれる1種類のみ。

マハゼは冬場に産し、翌年5月後半から6月に5cm前後の小型が河口部に見られるようになり、ハゼ釣りの幕が上がる。その後の成長は早く、秋から初冬には15~25cmに成長。

産卵を終えると多くが一生を終えるが、二年以上、生き延びる個体がいる。

成長が早いため食性は貪欲。ゴカイなどのイソメ類、小型の甲殻類や時には藻類や小さな魚も獲物にする。

ハゼの種類は豊富

ハゼはコイに次いで種類が豊富。世界では2100種、国内では500種弱と驚くほどの数を誇る。

生息する領域は多岐にわたり、マハゼのように内海の汽水域を好むものから岩礁地やサンゴ礁に生息するもの、川の上流はもちろん、地下水を生活の場とするタイプがいる。

身近で手軽なハゼだが、その仲間の世界もこれまた極めようとすると、とてつもなく深い世界が待っている。

関東近郊で釣れる代表的な5種と見分け方

マハゼ

北海道南部から鹿児島県までの日本各地に分布。内湾や汽水域などを好み、外海に面した島しょ部には生息しない。

朝鮮半島や中国など極東アジアの温暖な海域が生息地。アメリカ西海岸やオーストラリアにも見られるが、これは自然分布ではなく船のバラスト水によって運ばれたもの。

塩分が低い水質にも高い適応性を持ち、完全な淡水でも一定期間生きることが可能。

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マハゼ(画像撮影:TSURINEWS編集部)

特徴

下あごより上あごの方が出ており、背に黒い斑模様がある。

背ビレ、尾ビレの軟条に小さな斑点があり、点線のような模様になっているのが特徴の1つ。

大きさは15~25cm前後。

ウロハゼ

関東以南の各地に分布。

姿がマハゼに似ているので区別できずにいる人は多いかもしれない。平均してマハゼより大きいが、最大サイズがより大きくなるかは不明。

特徴

マハゼとの違いは上あごより下あごの方が出ているため顔つきがいかつい。

加えてマハゼに比べて体色が黒っぽい。

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中央の黒っぽい3匹がウロハゼ(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

チチブ

「ダボハゼ」と呼ばれる。

マハゼほど大きくならず、成長しても10cmほど。

成魚はナワバリ意識が強く、オス同士が激しい争いをする。

本州以南の各地に分布し、マハゼと同じく汽水域を好むが、純淡水域でも繁殖できる。

特徴

全体的に黒っぽく、体中に小さな白い斑点があり、特に頬の部分にある斑点がよく目立つ。

また成熟したオスの第一背ビレの先が糸状に伸びる。

サビハゼ

海のボート釣りでよく見かける小型の魚で、成長しても10cm程度。

色合いがややマハゼに似ている。塩分濃度の濃い海域を好み汽水域に入ることは少なく、河口域には生息しない。

特徴

体側に大きな黒っぽい斑点が並び、マハゼに比べ若干、赤っぽい印象。

最大の特徴は下あごに細かなヒゲが多数生えていることだが見付けにくい。

シマハゼ

アカオビシマハゼとシモフリシマハゼの2種。

ハゼ釣りで交じるのは汽水域に見られる後者。大きさはチチブと同じく10cm程度。

前者は汽水域にあまりいない。

特徴

両種とも体のフォルムはチチブのような外見だが、体側に2本の縦縞が目立つ。

体にある白っぽい斑点が腹側にまであるのがシモフリ、ないのがアカオビ。

意外と知らない『ハゼ』の仲間たち 有毒の種やメダカより小さな種も
シマハゼ(提供:週刊つりニュース関東版APC・岩井一彦)

ハゼの変わり種

ハゼクチ

姿はマハゼによく似ているが、国内では有明海と八代海のみに生息。

マハゼのヒレにある小さな斑点はなく、体はかなり細長い。最大の違いはその大きさ。大型になると全長50cmを超える。

釣りの対象になっている。

ボウズハゼ

福島県以南に生息する。海で生まれて川に上って成長する。

大きさは20cm程度で頭部が丸い。

口が吸盤のように使えるため、水があれば垂直面はおろかオーバーハングになっている壁でも上ることができる。

川底の藻類をエサにして、アユのようにナワバリを持ち、時にはアユともナワバリ争いを繰り広げる。

ホシマダラハゼ

沖縄を始めとする南西諸島の、マングローブがある汽水域から河川に生息する大型種。

全長35cm以上でハゼクチに比べれば小さいが、体は太く、重量では本種のほうが上回ると思われる。

ごく一部のルアーマンからターゲットにされている。

ツムギハゼ

全長15cmもあれば大型と言える魚。国内では主に南西諸島に分布。河口域を主な生息域としている。

ハゼの中では珍しく有毒。

フグ毒と同じテトロドトキシンを持っているので食用にはできない。

近年では温暖化に伴い「生息域を北上させている」と言われている。

マハゼに比べて頭が大きく体が短いので、比較的区別しやすいが注意は必要だ。

サンゴ礁に生息するサンゴハゼも有毒だが、本種ほど毒性は強くない。

ムツゴロウ

全長20cmほどに成長。

国内では有明海や八代海の干潟に生息し、干潮時に泥の上をはい回る姿がよく知られている。

泥の表面に付いた藻類をエサにするため、釣りの対象にはならない。

食味がいいため職漁の対象になっている。

意外と知らない『ハゼ』の仲間たち 有毒の種やメダカより小さな種も
ムツゴロウ(画像出典:PhotoAC)

ゴマハゼ

小さな魚の代名詞であるメダカより小さく、成長しても2cm程度にしかならない小型種。

国内の魚の中で最も小さい部類に入るうえ、最も小さい脊椎動物がこの仲間。

九州から南西諸島の河口域に生息しているが、あまりに小さいため見つけられないかもしれない。

<藤村/TSURINEWS・サカナ研究所>

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