充電スポットが空いていないという状況になりかねない
2030年代半ばには販売される新型車がすべて電動化されるという報道もあり、急速に加速している脱ガソリン車に対する取り組み。しかし、純然たる電気自動車は大容量バッテリーを搭載するため、同クラスのガソリン車と比べて価格が高くなってしまうという根本的な問題を抱えている。
しかし、日産と三菱が2022年にも軽自動車のEVを実質負担額200万円以下でリリースするという一部報道があったのだ。これは2019年の東京モーターショー、日産ブースに展示された「IMkコンセプト」の市販版と目されているが、200万円以下の軽自動車EVが登場することで、電動化施策の第一歩を踏み出すことができるのだろうか?
そもそも軽自動車とは、ボディサイズや排気量の規格を制限することで、税負担などを軽くして多くのユーザーが自動車の便利さを享受できるように生まれたもの。しかし近年では装備も充実し、一部のコンパクトカーを凌ぐものも登場してきた。
その分価格も高騰し、上級グレードでは200万円に迫る(一部では超える)車種も珍しくなくなってきている。そのため、装備がよほど劣っていない限りは実質負担額が200万円以下の軽EVは近所への移動のアシを求めているユーザーには大いに響く可能性は高い。
コストを抑えるために満充電での航続距離は200km程度と言われているが、送迎や買い物など日常使いで乗る分には十分な距離とも言え、ボディサイズの小さな軽自動車であることもその点ではメリットとなるだろう。
ただ、ここで問題になるのがやはり充電の問題だ。満充電で短距離しか走れないEVということは、当然ながら充電の頻度は高くなる。そうなると、外部充電に頼らざるを得ないユーザーにとっては充電設備の拡充がないと運用は難しくなるのではないだろうか。
すでに多くが路上を走行しているほかのEVの台数も考えると、頻繁に充電が必要な軽EVが登場することで、より充電待ちが発生することは避けられないだろう。そういった点を考えると、もはや電気自動車の普及にもっとも重要なのは、価格でも航続距離でもなく、充電設備の拡充だと筆者は考えてしまうのだ。

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