スペインの巨匠、ペドロ・アドモルバルによる1988年公開の同名映画を原作に、2010年にブロードウェイでミュージカル化された『神経衰弱ぎりぎりの女たち』。スペインの香り漂うラテンナンバーを基調に繰り広げる大人のコメディを日本初演として創り上げたのは、演出・上田一豪、主演・望海風斗、そして個性豊かなキャストと敏腕スタッフ陣。
濃厚なラテンのフレーバーで観客を魅了する舞台に
囲み取材に登場したのは、望海風斗、秋山菜津子、和希そら、長井短、髙嶋政宏。
初日前の心境を聞かれると、「初日を終えてみんなで笑顔で『よかったね』と言えるのが楽しみ」(望海)、「ぎりぎり感もありますけど、とてもいいカンパニーであることがにじみ出て、お客さまに伝わる」(秋山)、「笑いどころで笑いが起きるのか、しーんとしたままなのか、震えております」(和希)、「緊張して手が震えてきたけど、先輩たちも『ちょっと緊張してる』と言っていたので、一緒で少し安心」(長井)、「ゲネプロで一度やることで『笑いでセリフ聞こえなくなっちゃった』『何の反応もない』と動揺しないように、最後まで走り抜けられたら」(髙嶋)とそれぞれの思いを語る。
コメディである本作を、望海は「みんなが真剣になればなるほど、その姿が滑稽に見える。本番も刺激し合いながら『自分にもこんな面があるんだ』というところが出てきたらよい」と話す。また、みんなでスペイン料理を食べに行ったり、長井の提案で稽古最終日はリゾート服のドレスコードが設けられたりしたエピソードや、ダンサー陣やセットの素晴らしさなど、カンパニーのさまざまな姿が紹介された。
髙嶋はかつて舞台本番中に肉離れを起こした時に「芸能界って恐ろしいな」と思った“ぎりぎり”のエピソードのほか、今回の女性陣キャストについて「百戦錬磨の人たちが技術でぎりぎりを見せていく」と語る。
最後は望海が「みんなで大切に創った、ただ楽しいだけではなく自分の情熱をぶちまけられるような作品。肩の力を抜いて、劇場で体感していただけたらと思います」と締めくくった。
緻密に、そして情熱的に表現されるマドリッドの人々
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
舞台は、スペインのマドリッド。女優のペパ(望海)は、恋人のイバン(髙嶋)に突然別れを告げられる。タクシードライバー(遠山裕介)の助けを借りてすぐ彼のアパートに向かったが、彼の姿はない。そして元妻・ルシア(秋山)も彼を探していること、ふたりの間には息子・カルロス(溝口琢矢)がいることなどを知る。一方、ペパの親友であるモデルのカンデラ(和希)も恋人がテロリストとして指名手配されショックを受ける。
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
ペパの部屋から物語が始まり、彼女がマドリッドのあちこちを駆け回ってさまざまな出来事に翻弄され、最後には部屋に帰ってくる。そんな彼女の部屋のセットが、なんとも魅力的だ。ランジェリーやジャケット、ルージュ、電話など、彼女を象徴しているかのような鮮やかな赤が印象的。
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
突然別れを告げられた彼女の混乱とジタバタぶりは、観客の笑いを誘い、さらにはシンパシーをも感じさせるだろう。それは仕事や恋など40代女性のリアルを感じさせつつ、憤然と駆け回る望海の魅力があってこそ。囲み取材で髙嶋が語った彼女の「絶叫ぶり」も、まさに彼女の新しい一面を見せている。
彼女を取り巻く面々も、濃いキャラクターばかり。特にエキセントリックな面を、主にコミカルさと切なさを絶妙にブレンドしたルシアで、並々ならぬ技量を見せる秋山。抜群のスタイルを惜しげもなくさらけ出し、全身を駆使して大騒ぎするカンデラを、可愛らしさとセクシーさを交えて表現する和希。さらに、知的でありながらどこか飄々とした個性をにじませる長井のパウリーナも印象的で、三者三様の魅力が作品世界を支えている。
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
さらに、すべての原因とも言えるイバンの髙嶋のどっしりとしつつもよい意味でしょうもない感じ、狂言回し的存在であるタクシードライバー・遠山の実力をいかんなく発揮した八面六臂の活躍、若々しい溝口と黒川の爽やかさと可愛らしさと、見どころは数多い。だが何よりも観客を魅了するのは、セットと映像(ちなみにサプライズ的な映像演出も!)とで表現される街の姿、さらにラテンナンバーを彩り豊かに表現するダンサー陣のアンサンブルの見事さではないだろうか。
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 ゲネプロより
取材・文・撮影:金井まゆみ
<公演情報>
ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』
原作:ペドロ・アルモドバル
脚本:ジェフリー・レーン
翻訳/訳詞/演出:上田一豪
出演:
望海風斗 秋山菜津子 和希そら 長井短 溝口琢矢 黒川桃花 遠山裕介 髙嶋政宏 ほか
【東京公演】
2026年6月7日(日)~21日(日)
会場:日本青年館ホール
【福岡公演】
2026年6月26日(金)~28日(日)
会場:博多座
【大阪公演】
2026年7月2日(木)~6日(月)
会場:SkyシアターMBS
【愛知公演】
2026年7月10日(金)~12日(日)
会場:御園座
関連リンク
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/shinkeisuijaku/(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2664677&afid=P66)
公式サイト:
https://www.shinkeisuijaku.jp/

![【Amazon.co.jp限定】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 豪華版Blu-ray(描き下ろしアクリルジオラマスタンド&描き下ろしマイクロファイバーミニハンカチ&メーカー特典:谷田部透湖描き下ろしビジュアルカード(A6サイズ)付) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Y3-bul73L._SL500_.jpg)
![【Amazon.co.jp限定】ワンピース・オン・アイス ~エピソード・オブ・アラバスタ~ *Blu-ray(特典:主要キャストL判ブロマイド10枚セット *Amazon限定絵柄) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Nen9ZSvML._SL500_.jpg)




![VVS (初回盤) (BD) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51lAumaB-aL._SL500_.jpg)


