
通算14度目のGⅢ優勝を飾った清水裕友
岐阜競輪の「開設76周年記念 長良川鵜飼カップ」(GⅢ)は最終日の7日、12Rで決勝が行われ、清水裕友(30)=山口・105期・SS=が最終ホームカマシの犬伏湧也の番手から差して今年4月の高知記念以来、通算14度目のGⅢ優勝を飾った。2着は犬伏で中四国SSコンビによるワンツー。
■ヒーロー
前受けの犬伏は赤板で全引きし、中四国コンビは打鐘までに8、9番手。仕掛けたのは最終ホーム。一気に前団を叩き切った時点で勝負ありだった。最後は犬伏とのゴール前勝負を制した清水が感謝し賛辞を贈った。「しっかりカマシてくれれば決まると思っていた。初日に別線で戦った犬伏君にはギャフンと言わされているので、強いのを分かっていた。踏み直しはすごかったし、他はまくり上げて来られないと思った」。1番人気に応えられたことにも安堵(あんど)した。
しかし、手放しで喜ぶ姿はない。全てを犬伏に任せ、絶妙のカマシに乗っての優勝。決まり手も「差し」。
この優勝賞金によりランクアップはするが、まだまだグランプリ(GP)ボーダーの9位は遠い。「今年はGⅠで全く駄目。獲得賞金でGPに乗るのは難しいでしょう。GⅠ優勝しか無理。とにかく自力を上げていくしかない。この優勝に満足せずにやっていく」。この後は共同通信社杯、そして残された二つのGⅠへ。勝負の終盤戦へ、意気込みは高まった。