中国・江蘇省環境監測センターが関連機関と連携して行った、長江のスナメリに対する最新の調査結果がこのほど発表された。
今回の調査は9日間にわたって行われ、船上から目視で個体を確認する方法が採用された。
分布状況を見ると、スナメリの活動は比較的分散しており、大規模な群れは確認されなかった。一方、注目されるのが長江泰州区間だ。延べ26頭が確認され、同地域で体系的なモニタリングが始まって以来、高い水準となった。現地の水生生物の生息環境が継続的に改善していることを示すものとみられている。
長江の水生生態系における「バロメーター」とも呼ばれるスナメリの個体数や分布の変化は、長江の環境状況を把握する重要な指標となっている。今回の調査では、個体数は全体として安定しており、従来からの主な生息水域も大きく変化していないことが確認された。一方、一部の水域では確認数が増加しており、長江の水質や餌となる魚類資源、生息環境が改善傾向にあることを示している。
スナメリは水質や魚類資源、生息環境の変化に非常に敏感な動物だ。過去数十年間、魚類資源の減少や船舶の往来の増加、生息地の破壊、水質汚染などの影響を受け、生存できる範囲や餌となる生物が減少。個体数は減り、長江のスナメリは一時、深刻な絶滅の危機に直面していた。
近年は、長江流域での漁業禁止措置や生態系の修復、スナメリの保護活動が進められたことで、水生環境は徐々に改善している。こうした取り組みを背景に、スナメリの個体群にも回復の兆しが見られるようになっている。
ただ、スナメリは繁殖速度が比較的遅く、生息環境の変化にも敏感なため、依然として保護上の大きな課題を抱えている。(翻訳・編集/小林輝也)











