2026年9月8日、中国メディア・観察者網は、中国製品より高価な日本の半導体材料が反ダンピング(不当廉売)認定を受けた背景について報じた。

記事は、中国商務部が7日、日本から輸入されるジクロロシラン(DCS)についてダンピング行為および国内産業への実質的損害を認定する仮決定を下し、8日から信越化学工業など日本企業からの輸入品に対して最大99.2%の保証金徴収を開始したと紹介した。

記事によると、DCSは半導体製造の成膜工程に不可欠な特殊ガスで、日本勢が長期にわたり中国市場の約8割を独占してきたという。近年の中国企業の増産により日本製品のシェアは2024年に約65%まで低下したものの、日本企業は中国向け販売価格を22年の1キロあたり323元(約7400円)から24年には223元(約5100円)へと約31%引き下げたと記事は伝えている。

また、反ダンピング申請の調査データによると、24年における日本国内の平均販売価格が1キロあたり60.67ドル(約9300円)だったのに対し、中国向けの輸出価格は30.93ドル(約4800円)と国内価格の半分程度にとどまり、約95%のダンピング幅が算出されたと指摘した。

そして、日本製品は依然として中国産より高価であるものの、圧倒的なシェアと採用実績を背景に市場の「価格の錨(プライスアンカー)」として機能してきたと解説。半導体工場側が日本製品の値下げを基準に国内企業へ値下げを要求した結果、中国勢は販売量を6倍超に伸ばしながらも価格低下と在庫増に見舞われ、赤字が拡大する構造的打撃を受けたと伝えた。

記事はさらに、今回の商務部の決定によって、価格100万元(約2290万円)の信越化学製品に対して約112万元(約2570万円)の保証金が必要となると紹介。資金負担の増大から中国の半導体工場が国内サプライヤーの採用・認証を加速させる契機になると説明した。

なお、保証金の計算は製品価格に増値税13%を加算したものが基準となるため、製品価格に対する実質的な保証金比率は最大約112%となる。

記事は最後に、今回の措置が日本企業による不当な価格圧力を取り除いて公正な競争環境を整える好機となるものの、成熟した半導体工場が即座に供給元を全面転換するわけではなく、中国企業が真の代替を実現するためには品質の安定性と長期的な供給能力を自ら証明し続けなければならないと評している。(編集・翻訳/川尻)

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