仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは16日、「中国が出入国管理の新規定を施行、何が起きるのか」とする記事を掲載した。
記事によると、中国で15日、出入国管理の新規定が施行された。
記事は、新規定について、あるアナリストの声として「一見すると、テクノロジーや金融分野の関係者、あるいは当局の警戒を招くような反体制派を対象としているように思われる。しかし実際には、恣意的な国境管理を法制化・体系化するものであり、定義が広範かつあいまいで、国内外の中国人だけでなく、海外の一般の外国人にも大きな影響を及ぼす可能性がある」と伝えた。
記事によると、新規定では「可能(=有り得る)」という言葉が多用されており、当事者は単なる推測に基づいて出国を禁止される恐れがある。しかも、省級政府や商務部、さらには県級の主管機関でさえも、「危害を及ぼす恐れがある」という理由で当事者の出国を禁止できる。判断基準は不明確で、権限は広範に及ぶ。特に大きな批判を招いている第6条は「法に基づき出国を認めないと決定された者」に対し、理由を書面で通知できるとする一方、「当事者に通知しないこともできる」とも定めている。
記事によると、新規定では、関係当局が出国理由を確認する際、文書や資料、さらには「電子データ」の提示を義務付けており、産業の安全や技術の安全を出国制限の理由として挙げている。同時に、留学、移民、ビザ仲介、さらには一部の者による外国籍や海外居住資格の取得に対する監督なども強化されている。こうした動きは深刻な後退であり、出国審査は単なる書類確認から「出国動機の審査」へとエスカレートしているとの批判もあるという。
記事によると、新規定では、出国の「理由」に対する審査も強化されたため、出国審査が今後さらに厳格化するのではないかとの懸念が人々の間で広がっている。
記事によると、中国で2007年に「旅券法」が施行され、誰でも無条件で旅券を申請し海外へ渡航できるようになってからまだ20年もたっていない。新規定は出入国に対する制限や国境管理を強化しており、通常の出国であっても、事実上、審査のプロセスが追加される形となっている。
記事は、英フィナンシャル・タイムズが15日、専門家の見解として「中国は徐々に1990年代以前の体制に回帰しつつある。海外旅行は、個人の権利から行政の承認を必要とする特権へと変化していく可能性がある」と伝えたことを紹介した。
記事によると、人権団体のセーフガード・ディフェンダーズは、中国では近年、「出国制限」の適用が爆発的に増加していると指摘している。同団体によると、中国最高裁のデータベースにおいて「出国制限」に言及した文書は、2016年はわずか89件だったものが、25年は18万8760件にも上った。しかも、公開された裁判文書から明らかになった数字は、氷山の一角に過ぎない可能性がある。なぜなら、中国裁判文書網(CJO)における判決の公開率は近年大幅に低下しており、14~18年には全判決の約60%~70%が公開されていたのに対し、22~25年には約7%~14%にまで落ち込んでいる。したがって、18万8760件という記録をそのまま実際の出国制限措置の件数として単純に解釈することはできないという。
記事によると、セーフガード・ディフェンダーズは、より警戒すべきこととして、「出国制限が絶えず拡大する法体系を形成していること」を挙げている。
記事によると、台湾の中央警察大学国境警察学科の王智盛助理教授は、新規定において最も注目すべき点として、第4条第3項に盛り込まれたハイテク技術に対する厳しい規制を挙げた。特に、ハイテク関連の台湾企業や、業務で中国を訪れるハイテク業界の従事者が、ハイテク関連情報を保有していることを理由に当局の監視対象となり、容易に出国できなくなったり、あるいは情報の提供を条件に出国を許可されたりする事態が生じる可能性がある点に注視が必要だとの見方を示した。
王氏はまた、台湾のすべての人々が留意すべき点として、中国当局が新規定の下で人々に対し、スマートフォンやパソコン、ソーシャルメディア上の情報といった関連する電子的証拠の提出を求める可能性があることにも言及した。「当局がどのような事柄を『安全に関わる』とみなすかは予測できない」ためで、例えば親族が台湾を支持する言動をとっていたり、関連する国際組織に参加していたり、あるいは特定の宗教を信仰していたりする場合でも、当局から情報の提出を求められる恐れがあるという。(翻訳・編集/柳川)











