10日の香港マーケットは、主要93銘柄で構成されるハンセン指数が前日比144.94ポイント(0.60%)高の24175.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が41.90ポイント(0.52%)高の8039.19ポイントと反発した。売買代金は3395億9240万香港ドル(約7兆23億円)に縮小している(9日は3772億4750万香港ドル)。
 
 中国の政策が相場を支える流れ。当局が集中して打ち出した政策を手がかりに、関連銘柄を物色する動きが強まった。原油相場の低下もプラス。9日のNY商品取引所では、WTI原油先物が前日比2.0%安の72.08米ドル/バレルと3日ぶりに反落している。NY連銀のウィリアムズ総裁は9日、「中東紛争が再燃したものの、年内にエネルギー価格が持続的に上昇することはない」との見解を示した。
 ただ、上値は限定的。中国指標が気がかりだ。中国では来週も6月の月次経済統計が集中して公表される。14日に貿易統計、15日に小売売上高や鉱工業生産などのほか、4~6月期のGDP成長率などだ。また、これまで上昇の目立っていた半導体や人工知能(AI)の関連銘柄などが引けにかけて売りにおされたことも全体相場の重しとなった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬関連の上げが目立つ。創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が4.1%高、バイオ医薬品企業の信達生物製薬(1801/HK)が3.9%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.8%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が3.4%高、中枢神経疾患・がん治療薬主力の翰森製薬集団(3692/HK)が2.5%高で引けた。
中国政府が8年ぶりに「基本医薬品リスト」を改定し、革新的新薬や慢性病治療薬の採用を広げると発表したことが刺激材料。製薬業界の底上げにつながると期待された。
 消費セクターの一角もしっかり。テレビ(TV)メーカーの創維集団(751/HK)が6.2%高、養豚事業の牧原食品(2714/HK)が3.5%高、冷凍食品の安井食品集団(2648/HK)が2.8%高、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が2.2%高、酒場の海倫司国際HD(9869/HK)が2.0%高、組み立てキャラクター玩具の布魯可集団(325/HK)が1.8%高、日用雑貨チェーンの名創優品集団(9896/HK)が1.3%高で取引を終えた。商務部は9日、国家発展改革委員会など8部門と共同で「小売業の革新的発展を加速するための意見」を発表。実店舗型小売の再活性化が消費回復につながると期待された。
 半面、半導体や大規模言語モデル(LLM)などAI関連は安い。兆易創新科技集団(3986/HK)が21.1%、華虹宏力半導体(1347/HK)が8.1%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.7%、北京智譜華章科技(2513/HK)が19.3%、ミニマックス・グループ(MiniMax:100/HK)が9.7%ずつ下落した。「中国政府が国産の大規模言語モデルを巡り、技術管理の強化を検討しているもよう」と報じられたことも逆風となっている。ハンセン科技(テック)指数は0.2%逆行安した。
 本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%安の3996.16ポイントで取引を終了した。
ハイテクが安い。証券、エネルギー、素材なども売られた。半面、医薬は高い。消費、自動車、不動産、公益、運輸、銀行・保険なども買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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