サッカー日本代表の森保一監督が18日、NHKとDAZNのゲストをつとめるW杯決勝のスペイン―アルゼンチン戦(19日、日本時間20日午前4時・ニューヨーク・ニュージャージー競技場)に向けて再渡米し、ニューヨークに到着した。決勝の地に足を運んだ理由について「これから先、自分がどのようにサッカーに関わっていくかはわかりませんが、日本が世界一になるんだ、と言い続けてきたので、そこに向けて自分の立場から何ができるかをより強く考えるためにも、現地でしっかりと見届けたい、という気持ちです」と思いを明かした。

 優勝を目指した今大会、日本はベスト32でブラジルに敗れた。「目標にしていたところ(優勝)からかけ離れた結果になり、ファンやサポーターの皆さんがストレスや怒りを感じるのは当然だと思います」期待に応えられなかった自責の念を重く受け止めつつ、大会後もメディア出演を続ける理由をこう語る。

「心の中では、悔しくて悲しいですけど、(応援の)御礼を言ったり、継続(したサポート)を願いするために、メディアの皆さんの力も借りて(出演して)います」

敗退後も決勝トーナメントの全試合をチェックしてきた森保監督。今回の再渡米には、ただ観戦する以上の覚悟がある。

「これから先、自分がどのようにサッカーに関わっていくかはわかりませんが、日本が世界一になるんだ、と言い続けてきたので、そこに向けて自分の立場から何ができるかをより強く考えるためにも、現地でしっかりと見届けたい、という気持ちです」

 ピッチサイドから2大会・計8試合を見つめ続けた指揮官は、W杯という戦いは、戦術や戦略、選手たちだけで勝負が決まるわけではないと痛感している。だからこそ、現場の空気感を肌で感じることにこだわる。

 「むしろ決勝だけではなく、できるのであればすべての試合を(現地で)見なければいけなかった、のかもしれない。現実的には難しいのですが、自分たちの目指すものがどういうものなのか、何ができて、何が足りないのか、を明確に見つけられると思います」

ブラジル戦の記憶が、指揮官の中に一つの「後悔」を刻んだ。スタンドを埋め尽くしたカナリアイエローのサポーター。完全アウェーの中、日本代表は力尽きた。

「今回、失敗したなと思ったのは、もっと日本人の方々に現地に来てください、と言えばよかったと思っています。お金がかかることなので、それをあおるのはどうなのか、と思っていたのですが…。

強いチームは、サポーターの力で試合がその色になるんです。もちろん、それですべて勝てるわけではない。間違いなく、かつ確率は上がります。ブラジル戦、彼らが持っていた最後の余力は、サポーターの力もあったのでは、と思っています」

 勝利の確率を上げるための「国力」。その重要性を身をもって知った今、指揮官は決勝の舞台から、さらなる高みへ歩むためのヒントを追い求め続ける。

「日本はフィジカル面で欧州や南米の選手たちに追いつくことができれば、絶対に(いつかW杯で)勝てる」という手応えもつかんだ北中米W杯。代表監督は来年1月のアジア杯まで、という方向性だ。しかし立場が変わっても、日本サッカーへの思いは変わらないはずだ。信念を胸に、森保監督は頂上決戦の行方を見届ける。(金川 誉)

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