◆第108回全国高校野球選手権北北海道大会 ▽決勝 白樺学園7―3クラーク(20日・エスコンフィールド北海道)

 鉄壁の守備でエスコンフィールド“初優勝”だ。決勝が行われ、白樺学園が7―3でクラークを破り、全国一番乗りで2年ぶり5度目の夏の甲子園出場を決めた。

先発の村端勇心投手(3年)が7回途中3失点で試合を作ると、バックも無失策。最後は同じく3年生の鎌仲賢吾投手が締め、今大会1度もリードされることなく頂点に立った。南北海道大会決勝の札幌日大―駒大苫小牧は、きょう21日に同球場で行われる。

 高校野球史上初のルーフオープンゲームで、白樺学園の選手たちが空に向かって人さし指を突き上げた。2年前の優勝時は北大会のみ旭川開催で、エスコンフィールド北海道での優勝は初。村端主将は「(準優勝の)先輩たちが去年ここで悔しい思いしていたのでその分も優勝できてよかった」。太陽に照らされた充実の汗がキラリと光った。

 2年半の苦楽を共にしてきた仲間の思いを胸にマウンドに上がった。「甲子園に行けば3年生がもう一回ベンチに入るチャンスがある。そのためにも必ず優勝したかった」。序盤で6点の大量援護を受けると、130キロ台の直球にスライダー、フォークなどを織り交ぜながら前半5回を無失点で試合を作った。

 3年生20人中メンバー入りしているのは8人で、下級生が中心のチームを、データ分析や練習の補助などベンチ外の最上級生が陰でサポート。

試合中は半数以上の3年生が、応援席で頭に鉢巻きをして声をからした。ピンチの場面では、ベンチ外メンバーが帽子のツバに書いてくれた「信じてる」などの言葉を見返し、「力になりましたね」と村端。7回にクラークの猛攻にあったものの、同じく3年生の鎌仲が相手打線の勢いを止めた。

 今大会は計6試合でわずか1失策7失点。うち3試合が完封勝利で、1度もリードされることなく頂点に駆け上がった。亀田直紀監督(39)はフルスイングが持ち味の「ししゃも打線」で知られる鵡川出身だが、高校時代と「真逆」のチームを指揮官として作り上げてきた。

 高校卒業後は立正大へ進学。4年時は主将を務め、大学野球最高峰の一つである東都1部で優勝を争った。当時の経験から「東都はなかなか点数が取れなくて、その中でどう勝つか。1点差で勝つためにどうするかをよく考えていた」。2022年4月の監督就任後は守備に多くの練習時間を割き、試合では小技も多用。夏は23年に北大会で4強入りすると、24年から3年連続決勝進出を果たすなど、安定した成績を残し続けている。

 2年ぶりVの余韻に浸ることなく、早くも甲子園メンバー入りを懸けた“超短期決戦”が幕を開ける。指揮官は「明日(21日)すぐに紅白戦をやります。3年生もこの間頑張ってくれたので、頑張っている子を1人でも多く入れてあげたいと思っている」。24年は1回戦で創成館(長崎)に完封負け。15年ぶりの勝利を目指し、鉄壁の守備を武器に聖地へと乗り込む。(島山 知房)

 ◆白樺学園(芽室町) 1958年(昭和33年)に帯広商として開校した私立校。65年に現校名となった。生徒数は387人。全国屈指の名門であるスピードスケート部は、長野五輪金メダルの清水宏保氏など多くのオリンピアンを輩出している。野球部も開校と同時に創部。部員は66人。春夏通じて5度の甲子園出場(20年春は中止)を果たし、最高成績は2011年夏の2回戦。

主なOBはロッテ・河村説人、中日・牧野憲伸、オリックス・片山楽生。

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