老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、国民年金保険料を約5年間納めていなかった場合、将来もらえる年金額がどのくらい少なくなるのかについて解説します。

■Q:過去5年ほど国民年金保険料を払っていません。将来の年金はどのくらい減りますか?
「職が安定せず、過去5年ほど国民年金保険料を支払っていませんでした。私の年金は、将来どのぐらい減ってしまうのでしょうか?」(50代男性)

■A:5年間未納だと、2026年度の老齢基礎年金の満額と比べて年額で約10万5900円少なくなる目安です
老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間、合計480カ月の国民年金保険料の納付状況などに応じて金額が決まります。2026年度(令和8年度)の満額は、年額84万7300円です。

仮に、20歳から60歳までずっと国民年金の第1号被保険者で、480カ月のうち5年間(60カ月)が未納だった場合、納付済み期間は420カ月となります。この場合の老齢基礎年金額の目安は、次のように計算できます。

84万7300円×420カ月÷480カ月=約74万1388円

したがって、満額の84万7300円と比べると、年額で約10万5912円少なくなります。月額に直すと、約8800円の差です。

なお、免除や納付猶予、学生納付特例の承認を受けていた期間は、単純な未納とは扱いが異なります。こうした期間は、追納が承認された月の前10年以内であれば、あとから保険料を納めて年金額を増やせます。
一方で、単なる未納期間は追納制度の対象ではない点に注意が必要です。

また、会社員や公務員として厚生年金に加入していた期間がある人は、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取れる場合があります。そのため、実際の受取額は老齢基礎年金だけでなく、これまでの働き方によっても変わります。

少しでも正確に見込み額を知りたい場合は、ねんきん定期便やねんきんネットで加入記録を確認しておくと安心です。制度上の細かな条件によって差が出るためです。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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