巨人との3連戦で打率5割の乱れ打ち。立石はインパクト十分の活躍を見せた(C)産経新聞社

 3球団が競合した“黄金ルーキー”は、やはり並ではなかった。

昨秋に阪神からドラフト1位指名を受けた立石正広だ。

「いやはや、これが大型ルーキーの実力か」――。熱心な虎党たちですら唸るほどの打力を、22歳のスラッガーは披露し続けている。

【動画】この打撃を見よ!立石が放った圧巻のプロ初アーチ

 右脚の肉離れで出遅れ、開幕から2軍で調整を続けていた立石は、一定の基準を満たしたと見た首脳陣からのゴーサインで今月19日の中日戦から1軍に昇格。同日のデビュー戦でいきなり金丸夢斗からプロ初ヒットを放つと、そこから19日の中日戦(倉敷)から1軍に昇格して以降、スタメンとして5試合に出場。打率.409(22打数9安打)、1本塁打、5打点、出塁率.409、長打率.591、OPS1.000と軒並みハイアベレージを叩き出している。

 すでにSNS上で野球ファンの垂涎の的になっているポテンシャルは、百戦錬磨の名将も絶賛するほどだ。5月22日の巨人戦で、中継解説を務めた阪神前監督の岡田彰布氏、巨人前監督の原辰徳氏は、同日に5打数3安打と乱れ打った立石について揃ってポジティブに語った。

 4回に立石が左前適時打を放った直後だった。岡田氏が「準備が良い。いつでもいける。ストライクゾーンに来た球は全部スイングできる。

タイミングがちょっとズレると、ファウルで逃げれる」と技術力を絶賛すると、原氏もこう脱帽した。

「インハイの物凄い速いボールを『バンッ』と振りにいった。普通あれは詰まるんですけど、バックネット裏にファウルになる。あれを見て、私は『これは並ではないな』と思いましたね。(打席の)内容も完璧で、岡田、原よりも上かもしれない」

 両レジェンドたちの言葉は、リップサービスの要素を含んでいるかもしれない。しかし、それが大げさではないと感じさせる活躍を続ける立石は、やはり圧巻である。

 無論、いまだデビューウイークを終えた段階のスモールサンプルに過ぎない。ここから他球団の警戒が強まり、分析が深まっていけば、弱点を突かれ、立石が苦戦を強いられる局面は来るかもしれない。誰しも簡単に乗り越えられるほど“プロの壁”は甘くないのも事実だ。

 とはいえ、だ。1番で起用されている彼がハマれば、阪神打線はより壮大なものとなる。すでに主軸となった森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔とともに“ドラ1カルテット”が完成すれば、それほどロマンに溢れる布陣はない。

生え抜き育成路線が生んだ「史上最強の虎」と言っても過言ではないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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