立石は1軍デビュー後、プロ初アーチ含め圧巻のパフォーマンスを残し続けている(C)産経新聞社

 野球評論家の佐野慈紀氏が現在の野球界を独自の視点で考察する「シゲキ的球論」。今回は1軍デビューから圧巻のパフォーマンスを続けている阪神の黄金ルーキー、立石正広をクローズアップする。

【動画】この打撃を見よ!立石が放った圧巻のプロ初アーチ

 立石がプロデビューから圧巻のパフォーマンスを見せている。

 5月19日の中日戦でデビューを果たすとここまで5試合連続安打、週末の巨人3連戦では猛打賞から始まり、先制タイムリー、24日には逆方向にプロ初アーチも飛び出すなど、球界を席巻している。

 佐野氏も立石に関して「間違いなく戦力と言われていたが、その実力をいかんなく発揮している」と絶賛。「右バッターで初球からどんどん積極的に行ける選手はなかなかいない」と、その積極性を高く評価する。 

 プレースタイルについては「森下に似ているが、立石の方が柔軟性がある。タイプで言うと(DeNAの)牧タイプではないか」と広角に打てる点も強みとし、守備においても現在のサードを含め、攻守に貢献しているとした。

 今後の打線構築についても言及。現在の打線では不動のリードオフマン、近本光司を欠く中、今後近本が戻ってきた際の打順に関して「立石が3番に入ってチャンスメイクし、6番に森下が座れば、得点力はかなり上がる」と、超攻撃的オーダーの可能性を示唆した。

 チームにおいては近年、6番以降の打線構築が課題となっている中、こちらも右の長距離砲で知られる森下を6番に置くことで最強打線の得点力がさらにアップすると見る。

 何より絶賛したのは藤川球児監督の用兵だった。本来は交流戦から合流と見られていた立石をあえて前倒しでチームになじませ、最適な形でプロのスタートを切らせた。立石合流後、チームは負けなしの5連勝、完全な起爆剤となり、ルーキーの活躍が刺激となって打線も活発化した。

 「本当に王国を作るのではないかというマネジメント力だ」と常勝軍団を作るべく、しっかり先々の手を打つ藤川采配も称えた佐野氏。底知れぬ破壊力を秘めた猛虎の進撃は、まだまだ止まりそうにない。

【さの・しげき】

1968年4月30日生まれ。愛媛県出身。1991年に近鉄バファローズ(当時)に入団。卓越したコントロールを武器に中継ぎ投手の筆頭格として活躍。中継ぎ投手としては初の1億円プレーヤーとなる。近年は糖尿病の影響により右腕を切断。著書「右腕を失った野球人」では様々な思いをつづっている。

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