女優の田中裕子が主演する久保田直監督最新作『千夜、一夜』が、10月7日より東京・テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開することが決定。主演の田中、監督の久保田、脚本・青木研次よりコメントが到着した。

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 本作は、北の離島の美しい港町を舞台に、理由もわからぬまま突然姿を消した最愛の夫を30年にわたり待ち続ける主人公の姿を描いた物語。今もどこかで誰かを待ち続ける人々の背後にはいったいどんな物語が隠されているのか。ドキュメンタリー出身の久保田直監督が「失踪者リスト」から着想を得て、青木研次によるオリジナル脚本をもとに、8年もの歳月をかけて完成。主演の田中は、狂おしい日々を背負いながら、夫の帰りを待ち続けるひとりの女性の強さや脆さを繊細に体現する。

 田中は、「海に夕日を見送り海に朝を迎えた佐渡での撮影の日々。この『千夜、一夜』という映画にたどり着くのに八年の時間が過ぎた。脚本の青木研次さん、諦めなかったスタッフキャストの長かった思いも連れて、今年の秋の公開が決まった。私達がこの映画をつくるのにかけた時間を千夜、とたとえて言うならば、観てくれた人が帰った部屋の灯りを点ける時ふとこの映画を想ってくれる一瞬は一夜、と言える。果てない夜の中にそんな一夜、がありますようにと願いながら、秋の公開を待つ」と言葉を寄せている。

 監督の久保田は、ギャラクシー大賞をはじめ数々の受賞歴を持つドキュメンタリー出身。震災後の福島を舞台に家族の再生を描いた『家路』は、劇映画デビュー作にしてベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品という快挙を成し遂げるなど、国際的な評価を積み上げてきた。