映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの葛藤と栄光に迫るドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』の日本公開日が、2023年1月13日に決定。併せて、本予告映像とポスタービジュアルが解禁された。



【動画】映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』本予告

 2020年7月に91歳で死去したエンニオ・モリコーネは、1961年以来、500作品以上という驚異的な数の映画とテレビ作品の音楽を手がけた。なかでも日本でも超ロングランヒットを記録、アカデミー賞外国語映画賞にも輝いた『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989年)をはじめ、ジュゼッペ・トルナトーレが監督するほぼすべての映画音楽を手掛けた。

 本作は、そんな師弟関係とも呼べるふたりによる“最後のタッグ”であり、トルナトーレ監督だからこそ引き出せる音楽ドキュメンタリー。新型コロナウイルスの影響で公開延期となっていたが、このたび劇場公開される運びとなり、さらには2022年10月24日から開催される第35回東京国際映画祭<ガラ・セレクション>にて特別上映されることになった。

 モリコーネ自らが自身の半生を回想し、かつては映画音楽の芸術的地位が低かったため、幾度もやめようとしたという衝撃の事実の告白。そして、いかにして誇りを手にしたか―数多の傑作の名場面とワールドコンサートツアーの演奏と共にひも解かれ、さらに、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70人以上の著名人のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる。


 予告映像は、「彼の音楽は革新的」(クリント・イーストウッド)、「現代のベートーヴェンだ」(クエンティン・タランティーノ)と、名だたる監督や俳優たちがモリコーネへの惜しみない賛辞を述べるシーンから始まる。ペンと五線譜のみで作曲する天才音楽家であり、世界中の映画人から認められ、映画音楽の巨匠として知られるモリコーネ。しかし、モリコーネ自身は「最初、映画音楽を作るのは屈辱だった」こと、「私の師は“映画音楽”をバカにしてた」と、映画音楽の芸術的価値が低かった当時の苦しい胸の内を正直に明かす。

 その後続くのは、手がけたテーマ曲は大ヒット。モリコーネが世界的に脚光を浴びるきっかけになった「『荒野の用心棒』(1964)のイメージ」として、レオーネ監督から黒澤明監督『用心棒』を見せてもらった時のこと、「逃して悔やむのはこの作品だけ」と未だ残念がるスタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』(1971)とのすれ違い、『アンタッチャブル』(1987)で3度目のアカデミー賞にノミネーションされたにも関わらず、『ラストエンペラー』(1987)の坂本龍一らに敗れ、意気消沈する様子など“天才”と呼ばれた彼の人間味あふれた姿が『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)をはじめ、彼が音で命を吹き込んだ傑作の名場面と最高の音響環境で再現された日本公演を含むワールドコンサートツアーの演奏の模様とともに映し出される。

 「妻に言った『映画をやめる』と」「でもやめられない、映画音楽のリベンジだ」。
『アンタッチャブル』(1987)のメインタイトルである「正義の力」、『ミッション』(1986)より「ガブリエルのオーボエ」、『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(1966)からは「ジ・エクスタシー・オブ・ゴールド」、そして『ウエスタン』(1969)の「ウエスタン」や『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)のメインタイトル、「トトとアルフレッド」ら、本映像全編に渡って流れる珠玉の映画音楽の数々もまばゆい、波乱万丈ながらも映画音楽への尽きせぬ愛を語る彼の言葉も印象的な予告となっている。

 併せて解禁されるビジュアルは、ぼう大な資料があふれる仕事場で音楽を創作しているモリコーネの姿を捉えたもの。“ペンと五線譜のみ”で生み出される彼の音楽が、その背中から聞こえてくるような臨場感があふれるポスターとなっている。

 映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』は、2023年1月13日より全国順次公開。