20年前、2004年10月期の月9ドラマとして『ラストクリスマス』(フジテレビ系)が放送スタートした。織田裕二と矢田亜希子をメインにすえた本作は、後に多方面で活躍することとなる出演者も少なくない。
【写真】20周年の『ラストクリスマス』豪華キャストフォトギャラリー
本作は、織田が大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』以来、13年ぶりに月9で主役を演じ、同作を手掛けた脚本の坂元裕二と大多亮プロデューサーが再タッグを組んだことでも話題に。月9の黄金期を築いたスタッフ、俳優が再集結し、月9王道のラブストーリー路線への原点回帰を狙った作品だった。舞台となるのが企業「ハートスポーツ」なのも『東ラブ』と同様である。主題歌は、ワム!が1984年にリリースした大ヒット曲『ラスト・クリスマス』を織田がカバーして歌っている。
■ 織田裕二
本作の主人公で、ハートスポーツ第一事業部主任を務める春木健次を演じた織田は、ドラマスタート時36歳。前述した同局の『東京ラブストーリー』のほか、大ヒット刑事ドラマ『踊る大捜査線』シリーズの主人公を務め、トップ俳優に君臨していた。演技以外でも、1997年から2022年にかけては『世界陸上』(TBS系)のメインキャスターを13大会連続で務め、その独特の盛り上げ方はモノマネされるなど親しまれた。昨年7月からはドラマ『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)に出演。30年ぶりに主役以外での出演として話題を集めたが、主役に匹敵する魅力を放つとして高い評価を受けた。私生活では、2010年8月に一般人女性と結婚し、2014年10月に長男が誕生している。
■ 矢田亜希子
本作で織田演じる健次の相手役を務め、偶然健次の隣の部屋に引っ越してくる青井由季を演じたのは、矢田亜希子だった。
■ 玉木宏
健次や由季の同僚で、ハートスポーツの有望な若手・日垣直哉を演じていたのは玉木宏。放送スタート時24歳。2つ前のクールに放送された月9『愛し君へ』で注目を集めた玉木にとって、本作は2度目の月9出演だった。その後も多くの映画、テレビドラマの話題作で好演を見せると、2020年には7月期放送の『竜の道 二つの顔の復讐者』(関西テレビ・フジテレビ系)と10月期放送の『極主夫道』(日本テレビ系)で続けて主演を務めた。現在、今年1月に公開された映画の続編にあたる出演ドラマ『ゴールデンカムイ ‐北海道刺青囚人争奪編‐』(WOWOW)が放送中で、原作でも屈指の人気を誇る悪役・鶴見中尉を怪演中だ。
■ 最初はグラドルでスタート、女優、さらに“美容のカリスマ”になったマルチタレントも!
■ 森山未來
ハートスポーツの新人・葉山達平役として出演していたのは森山未來だった。放送スタート時20歳。森山といえば、何と言っても本作の約5ヵ月前に公開された出演映画『世界の中心で、愛をさけぶ』が大ヒットし、一躍知名度を上げた。
■ 片瀬那奈
ハートスポーツのデザイナー、藤沢律子を演じたのは片瀬那奈だった。放送スタート時22歳。女優デビュー前にはモデル、キャンギャルとして活躍し、松下電工のCMキャンペーンキャラクターとして就任した「きれいなおねえさん」の代名詞的な存在に。その後も『ブラッディ・マンデイ』、『恋はつづくよどこまでも』(ともにTBS系)など2000年代、2010年代にかけて多くの作品に出演。2021年9月に所属事務所との契約を解除し、2022年12月から通販サイト「ロコンド」の社員になると発表。女優から“会社員”への転身が話題となった。
MEGUMI
ハートスポーツの派遣社員・高瀬彩香を演じたのはMEGUMIだった。グラビアアイドルとして活躍していたMEGUMIは、本作前年より女優としても活動を開始し、以後多くの映画・ドラマに出演している。近年は美容にも力をいれており、『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)など著書を出版したほか、ドラマ『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』(テレビ東京系)の企画・プロデュースを手掛けるなど、幅広く活動している。私生活では、2008年7月にDragon Ashのボーカル降谷建志と結婚し、2009年2月には長男の降谷凪が誕生したが、2023年12月に離婚している。