TVアニメ『とある魔術の禁書目録II』、『薄桜鬼 黎明録』、『東京レイヴンズ』、『がっこうぐらし!』など、2010年のデビュー以来、数々の話題作でOP/ED主題歌を担当するアニソン界のネクストジェネレーション・黒崎真音。高い歌唱力と表現力に満ちたライブは海外からの出演オファーも多数舞い込む。
シーンで存在感をますます高めている黒崎真音に“アニソン愛”とちょっとおたくな素顔を聞いた。

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 「今は少なくなりましたけど、以前はよく、私がおたく過ぎてファンの人にビックリされちゃうことがありました」と苦笑する黒崎は、両親もアニメやゲームが大好きで、幼い頃から「おたくの英才教育を受けていた(笑)」という歌うことも大好きな少女だった。「子供の頃から自然と歌い続けてきたアニメソング以上に、熱が高まるジャンルはなかった」と振り返る彼女が、「絶対にアニソンシンガーになる!」と決めたきっかけは、デビューの数年前に初めて足を運んだ「Animelo Summer Live」(以下、アニサマ)でのMinami(旧名:栗林みな実)のステージだった。

 「素晴らしい歌声のMinamiさんがキラキラ輝いていて、客席のペンライトの光の海はまるで宇宙のようでした。それを観て、この世界に行きたい!と、私もアニソンカバーを歌う活動を始めたんです」。そこで才能を見出され、2010年にメジャーデビュー。2011年には契機となったアニサマで、目標であるMinamiとのデュエットも果たした。「舞台に上がる前から、袖で感動の涙が止まらず、頭が真っ白になりながらアニメとアニソンに出会えた奇跡に感謝しました」と、真っ直ぐな瞳で当時を振り返る。

 そんな運命的な道を歩んできた黒崎は、ひとりのアニソンファンから歌と作詞・作曲を手がけるアニソンの発信者へと成長した。「いつもファンの方の想いにしっかり応えるため、原作や前作を目一杯読み込んで、作品に欠かせないキーワードやキャラクターの心情を言葉に込めて作詞しています。印象的な主題歌は多いですが、私が好きなゴシックメタルを採り入れて、作品の世界観と歌を合致できた『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』のOPテーマ「UNDER/SHAFT」や、『東京レイヴンズ』のOPテーマで、私の転機にもなったトランシーな「X‐encounter」は、とくに思い入れが強いです」。 それらの曲たちは、圧倒的な歌唱力とパワフルなパフォーマンスを発揮するライブで、さらに光り輝く。
憧れのアニサマにも、6年連続の出演が決定。有料会員数200万人以上を誇る「dアニメストア」では、最新のライブ映像や昨年のデビュー5周年記念ライブの配信もスタートし、彼女の魅力を知る機会はさらに増えた。「ライブの素晴らしいところは、すべてが生きた空間なこと。お客さんの応援の声と一体感が起こる瞬間が大好きですし、私もファンの方との絆を確認できる大切な場所です」。今年9月からは、自身最多の11公演を行う全国ライブハウスツアー「黒崎真音 LIVE TOUR 2016 “Beautiful Resistance”」開催も決定。「初めてライブをさせていただく場所も多く、私も今から楽しみです!」と瞳を輝かせる。

 プロになっても、ひとりのアニメファンとして「みなさんが聞いたら驚くほどたくさん作品を観てますし、最近も『おそ松さん』や『亜人』や『僕だけがいない街』にハマりました」という彼女は、「アニソンフェスに出ても他の方々の歌を口ずさみすぎて、客席の皆さんと同じように楽屋で盛り上がっています」と笑う。尽きることのないアニメ愛、アニソン愛は、これからも黒崎真音を成長させ続けるに違いない。(取材・文・写真:阿部美香)

 「黒崎真音 LIVE TOUR 2016 “Beautiful Resistance” supported by dアニメストア」は、9月22日川崎 CLUB CITTA’を皮切りに、名古屋、京都、広島、福岡、埼玉、札幌、仙台、高崎、新潟、大阪にて11公演開催。その他、イベント出演情報は公式サイトにて。
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