自身のことをDV加害者と書いたイギリスの大衆紙The Sunを相手取り、名誉棄損で訴えを起こしていたジョニー・デップ。昨年11月の敗訴を不服とし上訴していたが、今週、ロンドンの控訴院はこの要求を棄却した。



【写真】2020年夏、裁判へ向かうジョニー・デップとアンバー・ハード

 昨年、ジョニーは自身のことを「妻を殴る男」と書いたThe Sunに対し、名誉棄損で訴えた。しかし同年11月、ロンドンの王立裁判所は「実質的に事実」という下し、敗訴した。

 Varietyによると、ジョニー側は、アンバー・ハードが離婚の和解金をチャリティーに寄付したというのは、「人を操るために計算しつくした嘘」であるとし、これが判事の判断に心理的に影響を及ぼしたと訴え、昨年12月に再審請求を起こしていた。

 しかし現地時間23日、控訴院は「審理は完全であり公平でした」とし、棄却したという。

 これに、アンバーの代理人がコメントを発表。「この決定に喜んでいますが、驚きはありません。
裁判で提出された証拠は圧倒的なもので、否定できるものではありませんでした」。また「デップ氏が言う新しく重要な証拠は、マスコミに対する戦略であって、裁判所の正しい判断により否定されました」と発表した。

 対するジョニーは、弁護士が声明を発表。「先週のヒアリングで提示した証拠は、イギリスの裁判所が出した決断に疑問を投げかける、明らかなものでした。デップ氏は、アメリカでハードさんに対して起こした裁判で、反論のしようのない完全な証拠を提示することを楽しみにしています。彼女は、全てをさらけ出す必要に迫られるでしょう」とコメントした。


 ジョニーはイギリスでタブロイド紙を相手に起こした裁判のほか、アメリカでも、アンバー個人に対して、名誉棄損で訴えを起こしている。2018年に米Washington Post紙に寄稿した意見記事の中で、家庭内暴力(DV)を受けたと書かれており、名前は出ていないもののジョニーから暴力を受けたことが示唆されているという。この裁判は、2022年4月より始まる予定。